ロシア:劇場のしおり


旧ブログ名:『サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記』■サンクト・ペテルブルクやモスクワを中心に、ロシア各都市の劇場トピックスなどをご紹介しているJIC旅行センターのブログです。
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【オンライン中継】ノヴォシビルスク国立バレエ「白鳥の湖」「海賊」

 最近、色々な劇場でオンライン中継が企画されていますが、今週末から、ノヴォシビルスク国立劇場でもオンライン中継が始まります。まずはバレエ公演から「白鳥の湖」「海賊」とのことです。公演後もしばらくはParaClassicsのサイトで視聴可能とのことです。

http://www.opera-novosibirsk.ru/news/index.php?rnw:e=4&rnw:id=1308

10月20日(土)18:30(※日本時間では20:30)「白鳥の湖」
演出:イーゴリ・ゼレンスキー
美術:ルイザ・スピナテッリ
キャスト:
ヴェラ・サヴァンツェワ(オデット/オディール)
イワン・オスコルビン(ジークフリード)

10月24日(水)18:30~(※日本時間では20:30)「海賊」
演出:ウラジーミル・ホミャコフ/イーゴリ・ゼレンスキー改訂版
装置:ダヴィド・モナヴァルディサシヴィリ
衣装:タチヤナ・ノギノワ
キャスト:
イワン・オスコルビン(コンラッド)
スヴェトラーナ・スヴィンコ(メドーラ)
イーゴリ・ゼレンスキー(アリ)
アンナ・ジャロワ(ギュリナーラ)

 まだParaClassicsのサイトには掲載されていませんが、こちらのサイトから視聴可能とのことです。Twitter上で、利用にはユーザー登録が必要と書いたのですが、いつの間にか不要になっていました。ただ、クラシック・コンサートの映像が充実しているので、ご興味のある方はこちらのメールマガジンに登録してもいいかもしれません。

個人的に一番応援している地方都市のバレエ団です。実際レべルも高いと思うので、ご興味のある方は是非ご鑑賞いただければと思います(私が言うの変な話ですが…)。ネタバレになってしまうので演出の詳細についてはここでは控えますが、「白鳥の湖」は背景幕がとても美しいですし、「海賊」は特に第一幕の美術が素敵でした。
キャストについては、芸術監督のゼレンスキー、ベテランのアンナ・ジャロワ以外は若手で固めているようです。ヴェラ・サヴァンツェワもスヴェトラーナ・スヴィンコも期待の若手ソリストです。容姿ならサヴァンツェワですが、大きな跳躍など、踊りそのものに華があるのはスヴィンコの方でしょうか。イワン・オスコルビンは、ジークフリート・デビューを観ました。その時はふらふらだったのですが(笑)、すらりとしていて素質は抜群そうだったので、どのくらい成長しているか私も楽しみです。
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by jicperformingarts | 2012-10-18 22:41 | その他劇場公式発表 | Comments(0)

HP更新記録(2012.10.09):モスクワ、ペテルブルク10~11月

10月サンクト・ペテルブルクの公演予定を更新しました。
10月モスクワの公演予定を更新しました。
11月モスクワの公演予定を更新しました。


 長らく更新を怠っていたのですが、やっと10月のボリショイ劇場、マリインスキー劇場の出演者情報を追加しました。また、11月のモスクワ音楽劇場の公演予定を更新しました。
 9月中旬からペテルブルクにいたのが、なかなか更新できなかった理由です。最近は色々なカフェで無料WiFiが利用できるので、自分のパソコンさえ持ってきていればネット接続に困ることはないのですが、HPの更新など、厳しいセキュリティ管理が必要なサーバ―にはアクセスできないためです。とはいえ、メール転送や列車の切符などオンライン購入は大体問題なくできますのでご安心ください。
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by jicperformingarts | 2012-10-09 22:04 | HP更新記録 | Comments(0)

2012.10.07 クレムリン大会宮殿「21世紀のバレエのスターたち」

 諸事情で大幅に遅刻したので、観られなかった演目が結構あるのですが、観られたもののみ感想を書きます。当日購入したプログラムと演目がバラバラなので、何が見逃した演目なのか、いまいち確証はありません。
 クレムリン大会宮殿は舞台が巨大なので、舞台両脇にスクリーンをそれぞれ設置して、色々なアングルからダンサーが映し出されます。最初は表情などがわかりやすくていいなと思っていたのですが、キスシーンも大映しになってしまうのですね(笑)スクリーンでバーン!!と映し出されると、ちょっと気恥しい…。

第一部(後半のみ)
「白鳥の湖」より湖畔のアダージョ
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ

 最初誰が踊っているのかわからず、この美脚は一体誰だと思ったのですが、後でキャスト表を見て納得。最後の方しかみていないのでよくわかりませんが…腕のしならせ方はやや過剰で好きになれませんが、フォトジェニックで美しい白鳥です。

「カラヴァッジョ」
リュドミラ・パリエロ、マチュー・ガニオ

 ガニオがこの作品をレパートリーにしているとは知りませんでした。カラヴァッジョという人間の放蕩ぶりは全く感じられませんでしたが、ビゴンゼッティ(振付家)が志向した世慣れぬ少年の風情はばっちりです。
 パリエロは、マノンよりはこちらの方が似合っているかなと思います。ゆっくりと静かに脚で語る作品でした。

「ドン・キホーテ」
マリア・コチェトコワ、イワン・ワシーリエフ

 コチェトコワは小柄でかわいらしいダンサーです。少しふくらはぎがたくましくなったかなあという気もしますが、32回転でスタっと立膝をついてフィニッシュできる余裕がありました。
 ワシーリエフは、モスクワの観客の覚えがめでたいのか、名前がアナウンスされた瞬間から拍手喝采です。

「リリオム」
アリーナ・コジョカル カースティン・ユング

 モルナールの戯曲を元にした作品で、ろくでなしの回転木馬の客寄せと可憐な女中さんの物語です。何よりも、コジョカルのテクニックはすごいなと思いました、深腹筋をめいいっぱい人形振りのような踊りでドギマギしている様子を上手く表現していたり、長いバランスや速いパッセ(異様に速い)や、テクニックのすべてが音楽を表現するためにあるようです。
 ユングは、やさぐれた男の色気があるダンサーなので、この役にぴったりだなと思いました。1975年生まれとのことなので現在37歳のようですが、動きもまだまだキレがいいです。彼女に対しては、そりゃあ誰でも誠実にならざるを得ないだろうと思うのですが、戯曲のあらすじをインターネットで調べてみると、そうもいかない泥沼の戯曲なのですね…。

第二部
「Keep your breath」
アナスタシア・ヴィノクール、ウラディスラフ・マリノフ

若手振付家にチャンスを与えるプロジェクトとして今回のガラで抜擢されたのはベルリン国立バレエのクセニヤ・ヴィスト。男女の諍いがテーマなのでしょうか、すがるヴィノクールの手をすり抜けてマリノフが去り、茫然とした表情のヴィノクールで幕、です。

「海賊」
アレクサンドラ・ティモフェーエワ、セルゲイ・ポルーニン

 ティモフェーエワはクレムリン・バレエのプリマです。2008年に観た時は強靭なテクニックの持ち主だと思ったのですが、今回はフェッテもかなり辛そうでした。
 ポルーニンは大技を詰め込みすぎて、なんだかメリハリのない踊りです。ワシーリエフの、大技の後の「俺はやったぜ…拍手カモン」的キメを多少見習ってもよかったんじゃないかと思います。ソロで力尽きてしまったのか、コーダのピルエットは軸の崩れが目立ちました。

「マノン」より寝室のパ・ド・ドゥ
 マチュー・ガニオ、リュドミラ・パリエロ

残念ながら、パリエロには小悪魔的お色気が不足していました。なんとなく、エトワール歴の長いガニオが彼女を盛り立てようとしているような印象を受けました。しかし、マチューのロシア語表記が「マチヨー」になってしまうのはなんとかならないのでしょうか。

「Source of Inspiration」
パルヴァネ・シャラファリ、ホルヘ・ナザル、Medhi Walerski

ソル・レオン、ポール・ライトフットがフィリップ・グラスの音楽を使って制作した作品です。男性二人、女性一人の構成ですが、恋愛要素はなく、神秘的な音楽の中でクールに筋肉で語る作品です。

「椿姫」より白のパ・ド・ドゥ
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ

ノイマイヤーの傑作「椿姫」の第二幕で踊られる、幸福そうなマルグリットとアルマンのパ・ド・ドゥです。ディノは全てに恵まれたお坊ちゃんという感じで、全幕で観ていたら印象も変わると思うものの、このパ・ド・ドゥではさほど魅力的ではありませんでした。
でもラカッラの演技だけで舞台に引きずり込まれました。基本的にとても大人のマルグリットです。いずれ汚れていくような無垢さから来る白ではなく、何もかもが洗い流された後の白さのような、冴え冴えとした表情でした。しかし、時折見せるいたずらっぽさは、その職業のために人より早く捨ててしまった少女時代を、10数年後になってようやく彼女は取り戻せたのだろうと思わせます。

「椿姫」より黒のパ・ド・ドゥ
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

 なんと二演目連続で椿姫という競演ですが、全く違う個性の役者による演技です。どちらもそれぞれに圧倒的でした。こちらのペアが踊ったのは第三幕で、アルマンの元を去ったマルグリットが、アルマンに彼女へのあてつけをやめてほしいと訴えに訪問する場面でのパ・ド・ドゥです。
 まず、リアブコは登場した瞬間からマルグリットに裏切られた怒りや混乱、彼女への愛情全てが全開で、一気に全幕の続きを観ているかのような気になりました。そうしたアルマンの熱情をぶつけられて、遂に理性を忘れてアルマンに飛び込むマルグリットには、激しさはなく、茫然とした表情というべきか鬼気迫る表情というべきかわかりません。足取りもふらふらしています。けれどそれが、弱った体で必死に相手の将来を思いやって彼と別れようとする賢い女性の本心がむき出しになった瞬間として説得力があります。

「The labyrinth of solitude」
イワン・ワシーリエフ

パトリック・ド・バナが彼に振付けたソロです。タイトル通り、孤独と格闘する男の人の物語なのでしょうか。タイツ姿だと脚のラインが気になってしまうのですが、多少ゆったりめのパンツ姿だったので、マネージュの迫力を心置きなく堪能させてしまいました。欲を言えば、動きのない状態で、顔からだけでなく全身から狂気を放って欲しいです。
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by jicperformingarts | 2012-10-08 16:05 | 公演の感想(バレエ) | Comments(0)

2012.10.06 モスクワ音楽劇場「人魚姫」

アナスタシア・ペルシェンコーワ
ゲオルギー・スミレフスキ
マリーヤ・セメニャチェンコ


ジョン・ノイマイヤー版です。以前ハンブルク・バレエ来日公演でも上演されたので、ご覧になった方も多いと思います。今回、チケット印字されている公演名が「人魚姫(大人向け)」となっていて、ちょっと笑ってしまいました。人魚姫と言えば、ロシアの子とも向け演劇、ミュージカル、人形劇の定番ですが、確かにこの作品は確かに子どもむけとは言い難い。基本的なあらすじは原作どおりですが、王子が海軍将校みたいだったり、またプリンセスにあたるヘンリエッタもレトロながら現代的な格好です。また、人魚姫の衣装やメイク、そして特に陸上に上がってからの描写は、人間にとって異形の存在であることが明らかで、美しいお姫様スタンダードからは外れています。

 人魚姫を踊ったのはアナスタシア・ペルシェンコーワ。無表情のまま、あどけない眼だけから悲しみが伝わってきます。エキセントリックさはさほどでないのですが、多分人間の尺度では測れない感情だったのだろうということで。エドワードが去った後、エドワードのために失ったものにうちのめされるところも、決して押しつけがましくないものの、だからこそ一層哀れです。
 死んだふりをしているエドワードに想いをぶつけるところが彼女の精いっぱいを感じていじらしいのですが、そんな姿にエドワードもやっと彼女の想いに気が付いたのか、キスしかけて思いとどまるまでの葛藤が長かった(笑)この役はゲオルギー・スミレフスキが踊りました。ベテランならではの優雅な所作にお茶目なところもあり、人魚姫との掛け合いは一見ほのぼのしていて温かいのですが、人魚姫にしてみれば、」生殺しの辛さでしょうか。
 プリンセスにあたるヘンリエッタは、ウクライナ出身の美しいバレリーナ、マリーヤ・セメニャチェンコが踊りました。完全に好みの問題ですが、ややコケットリーが過剰だったような。当時の記憶があいまいなのですが、ハンブルク・バレエで観た時はヘンリエッタはとても善良な人として描かれ、いい人で恨みようがないからこそ、と、行き場のない人魚姫の悲しさが際立っていたような気がします。セメニャチェンコのヘンリエッタは、人魚姫がエドワードとヘンリエッタの間に割り込むたびに「え、なんなのこの子」という表情をしていました。

 ノイマイヤーらしく、主要キャラクターだけではなく、コールドにも見せ場が与えられています。水兵たちの踊りは、テクニックも華やかで見どころもりだくさんですが、ダンサーたちが結構手を抜いてたような気もします。
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by jicperformingarts | 2012-10-07 18:18 | 公演の感想(バレエ) | Comments(0)

マリインスキー劇場2012/13シーズンの予定

マリインスキー劇場の今シーズンの予定について、プレスリリースが公式サイトに掲載されているので、バレエに関連する部分のみ抜粋します。オペラについても追ってご紹介できればと思います。

http://www.mariinsky.ru/en/news1/pressa1/reliz_2012_09_19/

■プルミエ
2012年9月27日「Gentle momeries」(小品)

振付:イリ・ブベニチェク

2013年2~3月「白の組曲」
振付:セルジェ・リファール

2013年2~3月 フォーサイス作品
演目は記載されていませんが、以前マリインスキーで上演されていたウィリアム・フォーサイス作品のリバイバルとのことです。

時期未定 ラトマンスキー作品
アレクセイ・ラトマンスキーがショスタコーヴィッチの音楽を使って新しいバレエを制作するそうですが、詳細は不明です。

2013年5月14日「春の祭典」
振付:サシャ・ヴァルツ
ニジンスキー版の「春の祭典」、またバランシン作品である「放蕩息子」と同時上演されます。

■フェスティバル
マリインスキー国際バレエ・フェスティバル
2013年2月28日~3月10日

初日はディアナ・ヴィシニョーワの「ロミオとジュリエット」(ゲルギエフが指揮)、また「白の組曲」新制作やフォーサイス作品のリバイバル(上記参照)が予定されています。

白夜祭
2013年5月24日~2013年7月14日

バットシェヴァ舞踊団、NDT(ポール・ライトフットの作品を上演予定)を招聘予定。

■ツアー
2012年10月 アメリカ
2012年10月後半~12月 韓国(ソウル)、台湾、日本
2013年3月 アラブ首長国連邦(アブダビ)
その他、ザルツブルク、モスクワでの公演を予定しているそうです。これ以外にもあると思いますが、とりあえず、プレスリリースに掲載されているもののみ記載しました。
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by jicperformingarts | 2012-10-06 21:15 | プルミエ・シーズン情報 | Comments(0)

2012.09.27 マリインスキー・コンサート・ホール 「トリプル・ビル」

マリインスキー・コンサート・ホールでのバレエ公演です。終演が23時近かったので、第二部の小品集までで帰る人も多かったのですが、第三部を観ずに帰ったのはもったいない!と帰ってしまった人に言いたい公演でした(笑)

第一部「カルメン組曲」
オクサーナ・スコーリク
チムール・アスケロフ

 コンサート・ホールで上演されることが多い演目で、今後鑑賞される方も少なくないと思われるので少し詳しく書きますが、結論から言うとサイドの席は購入しないことをおすすめします(笑)もっというと、バレエを観るならやはり劇場の方が適しています。私がいたのは下手側サイドの席なので、ダンサーが上手側に来てしまうと、基本的にダンサーのつむじを見つめているしかありません。本来の「カルメン組曲」のコロシアムの壁のような装置を省いて、床にそのまま椅子を並べてましたが、コンサート・ホールの設計上、幕がないので、群舞が装置によじ登ることをを隠せない以上、やむなしということだと思います。また、舞台脇に保健室のついたてのようなものを置いて、その裏で各自カーテンをめくってはけてってね、ということなのですが、舞台脇の席に座っているとそれが丸見えです。万一、サイドの席でバレエを鑑賞することになった場合には、「ここはキャットウォークなの、特別にここに招待されたの」の自己暗示をかけて、普段見慣れない視界を楽しむしかないかな~と思います。
 と、全然舞台の中身に関係ないことを長々書きましたが、スコーリク、アスケロフとも、黒髪でどこかエキゾチックです。スレンダーでしなやかなのですが、裏返せば線が細いということ。トレロを踊ったエフゲニー・イワンチェンコの余裕たっぷりな踊りとは対照的に、二人とも「決めるぜ!」という心意気が空周りしている感もありました。といっても、私の座っていた席が悪いせいで、動きの細かいブレが気になっただけかもしれませんが。

以下長々と公演が続くので、にまにましてしまった演目についてのみ感想を書きます。

第二部「小品集」
「Gentle memories」
エカテリーナ・コンダウーロワ 
アレクサンドル・セルゲイエフ アントン・ピモノフ イスロム・バイムラードフ

イリ・ブベニチェクか振付けた小品です。3人の少年(中高生くらい)がクラスのマドンナの気を引こうとあの手この手でという、ほのぼのした作品なのですが、結局彼女は誰も選ばなかったというところがほんのり切ない。男性陣の動きは面白くて、もう一回見せてくださいと思ったのですが、コンダウーロワは基本くるくる回ってるだけなので、やや単調だったかと思います。

「タランテラ」
ナデジタ・ゴンチャル
フィリップ・スチョーピン

お公家的なイメージがあったスチョーピンが実に楽しそうに踊っていたので、こちらまで幸せな気分になりました。マリインスキーの若手の男の子は、見せ場が多い役を与えられれば輝きだすんだな~と最近しみじみ思います。

「道」
ユリア・マハリナ


「白鳥の湖」よりアダージョ
アナスタシア・コレゴワ
ダニラ・コルスンツェフ


「タリスマン」
エカテリーナ・オスモルキナ
マクシム・ジュージン

オスモルキナは術後の経過が順調なのでしょうか。3月に観た時よりも回転が安定していてよかったです。

「ジゼル」
スヴェトラーナ・イワノワ
アレクサンドル・セルゲイエフ


「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
ウラジーミル・シクリャロフ
マリヤ・シリンキナ


第三部「お嬢さんとならず者」
イリヤ・クズネツォフ
エレーナ・エフセーエワ

 レトロといえばとってもレトロですが、ウォッカ一気飲みシーンといい、ロシアらしさあふれる作品です。筋金入りの不良である「ならず者」が、良家の子女に恋焦がれて、やっと彼女の心が傾いたところで、不良同士のいさかいで刺されてしまい、お嬢さんの腕の中で死んでいくというお話です。この不良同士のいさかいというのが、不良たちに絡まれたお嬢さんをならず者が助けたことで、不良たちの怒りを買ったのが原因です。なんだか昔の少女漫画にありそうな話です。
 
 何と言っても、今回の上演がとても面白かったのはイリヤ・クズネツォフのおかげです。冒頭のソロは、コンサートでも時折上演される、ガッチャガッチャしたショスタコーヴィッチの音楽に加えて、テクニック的にも見せ場が多いソロですが、彼が醸し出すチンピラらしさは素晴らしいとしかいいようがないです。がしかし、彼の魅力はチンピラ・オーラだけではありません。お嬢さんの手入れの行き届いた手にくぎつげになるところの魂を抜かれたような表情や、自分の粗暴さのせいでお嬢さんに怯えられて悶々とするところなど、にまにましながら拝見させていただきました。
 ようやっとお嬢さんが自分の愛を受け入れてくれて、喜びいっぱいにベンチに倒れこんだところで不良たちの仕返しにあって命を落とすところは可哀相なのですが、お嬢さんの腕の中で恍惚とした顔で死んでいく姿をみると、悲劇とも言い切れないような。
 
 「お嬢さん」を踊ったエフセーエワは、可憐さの演技の裏から元気のよさがちらちら見えてました。また、不良の元締めのガールフレンド(ギャングの情婦という設定もあるのですが、実際舞台でみるともっと無邪気に見えるのでキャスト表そのままの訳にしました)は、舞踊的には大きな見せ場はないものの、アリサ・ソードレワの美し~いおみ足とコケットリーはとても印象的です。
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by jicperformingarts | 2012-10-02 01:34 | 公演の感想(バレエ) | Comments(0)


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