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ロシア:劇場のしおり


旧ブログ名:『サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記』■サンクト・ペテルブルクやモスクワを中心に、ロシア各都市の劇場トピックスなどをご紹介しているJIC旅行センターのブログです。
by jicperformingarts
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HP更新記録(2020.09.02) :9月モスクワ、ペテルブルク公演予定

9月モスクワの公演予定を作成しました。
9月サンクト・ペテルブルクの公演予定を作成しました。

 新型コロナウィルスの影響はまだまだ続きますが、公演数は控えつつ、モスクワ、サンクト・ペテルブルクのオペラハウスも活動を再開しつつあります。ミハイロフスキー劇場は、例年より遅く、10月2日のバレエ「コッペリア」新制作でシーズン開幕となります。
 ボリショイ/・バレエも、現代作品でのシーズン開幕と、コロナの影響か、例年にない公演日程です。開幕以降の演目のラインナップは充実しているので、つつがなく上演されることを祈るばかりです。



# by jicperformingarts | 2020-09-03 21:39 | HP更新記録

HP更新記録(2020.3.29):モスクワ・ペテルブルク4月公演予定

4月モスクワの公演予定を作成しました。
4月サンクト・ペテルブルクの公演予定を作成しました。

 新型コロナウィルスの影響がいつまで続くか、まだまだ予想がつきませんが、現状わかっている範囲で、4月の公演予定を更新しました。本日3月29日時点で、ボリショイ劇場・マリインスキー劇場・モスクワ音楽劇場は4月10日まで、ミハイロフスキー劇場は4月30日まで閉鎖となることが発表されています。そのほか、コンサート・ホールやサーカスも軒並み閉鎖となっておりますので、当面、実演芸術関係者には厳しい状況が続きそうです。 



# by jicperformingarts | 2020-03-29 22:21 | HP更新記録

HP更新記録(2020.2.16):モスクワ・ペテルブルク3月公演予定

3月モスクワの公演予定を作成しました。
3月サンクト・ペテルブルクの公演予定を作成しました。

 3月の公演予定を更新しました。ボリショイ劇場は、バレエに関していえば、3月のモスクワは若干物足りないかという感じですが、ペテルブルクのマリインスキー劇場では、毎年恒例の国際バレエ・フェスティバルが予定されています。なお、マリインスキー劇場では、オペラについてもゲルギエフ指揮で新作オペラ『ロリータ』も上演予定です。2019年プラハ国立歌劇場で世界初演という新作オペラだそうですが、18歳以下の入場禁止ということで、なかなか攻めたプロダクションと想像します。 




# by jicperformingarts | 2020-02-16 22:12 | HP更新記録

2020.1.4 イサーク大聖堂「聖ヨハネ・クリソストムスの典礼」(コンサート)

サンクト・ペテルブルクの観光名所であるイサーク大聖堂や血の上の教会では、時々コンサートを行っています。教会音楽のコーラスのことが多いのですが、以前聴きにに行った、血の上の教会でのコンサートが良かったので、今回、イサーク大聖堂の方に行ってきました。

ウラジーミル・ベグレツォフ指揮、サンクト・ペテルブルク・コンサート合唱団による公演で、演目は、ラフマニノフの『聖ヨハネ・クリソストムスの典礼』でした。
血の上の教会での公演では、教会内に椅子が並べられていましたが、今回は椅子の設置はなしで基本的には全員立ち見、脚が疲れた人は、元々聖堂内にある椅子で音楽に聴き入っていました。ただ、聖堂内はびっしり壁画(イコン)で埋め尽くされているのですが、コンサートの間は、聖堂内の照明をかなり絞った上で、おそらく歌われている曲に関連するイコンに照明が当てられるなど、照明も公演の一部だったので(リーフレットでは「Music-light performance」となっています)、ドームの下で立っている観客が多かったです。一時間程度の公演だったので、立ち見でもまあなんとか…というところでしょうか。その一方で、薄暗がりの中、教会音楽に包まれながら眺めるイコンはとても神秘的で、自分含め、演奏中に聖堂内を散策している人もちらほらいました。

正教の教会音楽には全く知見はありませんが、空から降り注ぐというより、地の底から響いてくるような音楽が多く感じられました。曲目にもよりますが、カトリックやプロテスタントよりも荘厳・重厚な印象です。

チケット代は全席立ち見で700ルーブル、観客は120人位いたでしょうか。コンサートの前後は、聖堂内の見学もできますし(見学だけで350ルーブル、展望台は別料金(2020年1月時点))、20時開演・21時終演だったので、がっつりオペラ・バレエを観ると翌日疲れそう…という方には、丁度いいかもしれません。

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Photo: JIC旅行センター

# by jicperformingarts | 2020-01-14 23:59 | 公演の感想(コンサート)

2020.1.4 アイス・パレス『白鳥の湖』プルシェンコ&スミルノワ&ソトニコワ

エフゲニー・プルシェンコ
オリガ・スミルノワ
アデリーナ・ソトニコワ

ロシアの国民的フィギュア・スケーター(ペテルブルクにおいては英雄的)のエフゲニー・プルシェンコは、引退後、数々のショーを企画していますが、2019年12月にはモスクワで『シンデレラ』、2020年新春には、元・ボリショイ・バレエ芸術監督のセルゲイ・フィーリン協力ということで話題になっていた『白鳥の湖』のショーをサンクト・ペテルブルクに持ってきていました(カーテンコールにはフィーリンも登場。)。『白鳥の湖』、話がぶっ飛んでるけどなんだか帳尻は合ってる気がするあたりがさすがです。笑 結論を先に申し上げると、冷静に想い返すと微妙なショーだけど、とりあえずプルシェンコが面白すぎるからまた観たい、でした。

<あらすじ>
白鳥姫(オリガ・スミルノワ)はお空の白鳥座で、黒魔術師から逃げ回っている。白鳥姫には姉妹がいるが、彼女達の王冠の星を全て奪うと、黒魔術師は永遠の命を手にすることができる。幼い王子(アレクサンドル・プルシェンコ)の前に、白鳥姫が姿を現し、王子は、彼女を守るために青年の王子(エフゲニー・プルシェンコ)に変身し、彼女を探す旅に出る。妖精の王国(バレエ版の一幕一場)で魔法の角笛を貰い、そして騎士が眠る城で、一緒に寝入ったところで夢の中で王子は白鳥姫に会う(バレエ版の一幕二場)。または、黄金の砂漠で突然ジーニーが現れ、魔法の鏡を贈られる。そして黒魔術師のお城にたどり着いたところで、ブラックスワン現る(バレエ版の第三幕の舞踏会の場面)。魔法の鏡で、ブラックスワンの正体を知るも、愛を告白してしまった後で時既に遅し。王子は、黒魔術師との剣の激闘の末、相打ちとなるが、白鳥姫は、瀕死の王子を救うため、王冠の星を王子に与え、自らは天上を去り、永遠の命も失うことになった。しかし、二人は子供に転生し、めでたしめでたし。

Photo: JIC旅行センター
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1月2日にモスクワで観た『オズの魔法使い』同様、このショーも、基本的にはナレーターと台詞付きで話が進行しますが、声優の声と、スケーターのイメージが合っていません。笑 ロシアで放映される外国の映画の吹き替えは大概そんな感じなので、ロシア人は上手く脳内補正できるのかもしれませんが、日本人が感情移入できるかというと正直微妙です。
舞台機構としては、長方形のリンクをタテに使って、奥にバレエダンサー用の舞台を作っており、その舞台はプロジェクションマッピング用の薄い幕に覆われています。靴の問題があるので致し方ないのですが、工夫の跡は色々伺えるものの、バレエとスケートが分断している感はあります。特にバレエとスケートが同時進行されることが多く、どこを見ればよいの…となりました。
冒頭、プレートに乗ったスミルノワがリンクに現れますが、このプレートがアイボリー色で、リンクの色にあわせるか、逆にもっと舟を模すとか装飾すればよいのに…と思いました。眠りの中で白鳥姫と王子が踊る場面では、逆に、プルシェンコがバレエ用舞台に上がってきていましたが、ザンレールは、「うん、そりゃあね!」というぐらい旋風が起きそうでしたし、あとはバタフライジャンプの連続でマネージュするなど、あまりバレエでは観られないものが観られました。

という主役のエフゲニー・プルシェンコですが、3回転は2回くらいでしょうか。あとは2回転と(元は3回転の予定だったのかもしれません)、ダブルアクセルでした。しかしステップなどの持ち技は異様に豊富ですし、肩の使い方が上手いので、誓いのマイムには、なんだかもう暑苦しいほどの力強さがあり、バレエにはない荒くれ王子ぶりで楽しめました。
スミルノワは、サンクト・ペテルブルクのワガノワ・バレエ・アカデミー卒のボリショイ・バレエのプリンシパルです。肌襦袢付きの衣装なので、やはり仮設舞台とはいえリンクはそれなりに冷えるんだと思いますが、結構ポワントで踊っており、脚(特にアキレス腱)を痛めないといいなあと思いました。この役に関しては、スケートで観たから特別スミルノワが素敵に見えたというところは、正直なかったかなあと思います。
ソトニコワは、平昌五輪の金メダリストですが、3回転はかなり溜めてから1回のみ、ウインドミルもトラベリングが激しく、シャーロットスパイラルやレイバックスピンはきれいですが、ビールマンスピンもなし、ということで、年齢を考えれば正直物足りない気もします。2番プリエでのイナバウアーはブラックスワンらしくてよいですが…。
アレクサンドル・プルシェンコは、プルシェンコの息子で、スパイラルなど頑張っていましたが、スピンの入りで2回とも転倒してしまいました。5歳という年齢を考えれば、それでも十分すごいのでしょうが、5歳の男の子に、ショー冒頭部分の結構な時間を引っ張ってもらうのは、血縁関係を知らない人から見ると(知らない観客は多分いないでしょうが)、少々バランスを欠くのではないかなと思いました。フィナーレではループジャンプに挑戦してやっぱり転倒していましたが、その後、ショーそっちのけで息子に指導してるらしいプルシェンコ(父)が面白かったです。

アベルブッフのショーより国際色が豊かです。黒魔術師は、スケートの方がエマニュエル・サンドゥー(カナダ)、バレエの方が、ノルウェー国立バレエ所属のアメリカ人のギャレット・スミスとのことですが、うーんこの振付なら、モスクワかペテルブルクのダンサーを起用しても、という感じでした。なお、白鳥姫は、1月3~5日はスミルノワ、6~8日はマリインスキー・バレエのタチヤナ・トカチェンコのWキャストでした。
子役は当然プルシェンコが主宰するスケート学校の生徒ですが、特に小人さんの一人を踊った女の子のクセニヤ・コロプコワが、滑りながらしっかり演技できていてよかったです。3回転も跳んでいたような記憶が残っています。その他、バレエの群舞も24人おり、シンクロスケート16人もいるなど、非常に豪華な公演でした。



# by jicperformingarts | 2020-01-13 00:03 | 公演の感想(その他)

2020.1.3 ユスーポフ宮殿「Favorite Operettas」

アレクセイ・シュティコフ
アリーナ・アレクセーエワ
エレーナ・ポーペリ
ウラジーミル・ドゥブロヴィン

ラスプーチン暗殺の舞台となったユスーポフ宮殿は、サンクト・ペテルブルクの観光名所の一つとなっていますが(実際の暗殺現場は通常非公開)、宮殿内のプライベート・シアターは、座席数160強という小さな劇場ですが、時折公演が行われています。前回この劇場の公演を観たのは既に10年前ですが、入場料等はともかく、宮殿内は以前と変わらずでした。

Photo:JIC旅行センター
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今回鑑賞したのはオペレッタの公演です。室内オペラといった方がイメージしやすいかもしれませんが、ロシアでは、オペレッタがミュージカル寄りなこともあり、歌手の方々のダンスがかなりキレキレでした。笑 中年の歌手であれ、かなりダンスの鍛錬を積んでいるものと思われます。
カンパニーは「クラシック・オペレッタ・シアター」で、このユスーポフ宮殿での公演のために立ち上げられたグループのようですが、芸術監督のアレクサンドル・ムラシコは、サンクト・ペテルブルクの名門ミュージカル・コメディ劇場で活躍した功労芸術家であり、キャスト表を見る限り、功労芸術家や、コンクール受賞者多数を揃えているようです。

『Favorite Operettas』という作品名から、なんとなくガラ公演なのかな?と思っていたのですが、ヨハン・シュトラウスのオペレッタ『こうもり』の粗筋をベースに、キャラクターを削ったりアレンジを加えたりして、全2幕2時間程度で、門外漢でも親しみやすい作品にしています。言語もロシア語に置き換えていました。投獄を控えたエイゼンシュテイン(シュティコフ)と、彼の身を案じる妻ロザリンダ(アレクセーエワ)の場面から始まり、エイゼンシュテインの友人ファリケが、投獄前のお楽しみにエイゼンシュテインを仮面舞踏会に誘い、それを知ったロザリンダとアデーレが変装して、同じ仮面舞踏会に潜り込む、という筋書きは『こうもり』をなぞっていますが、このファリケを劇場支配人にすることで、小間使いアデーレ(ポーペリ)が女優志望という設定が加わったり、他にも女優志望のお嬢さんクロ=クロが登場するなど、お話が膨らんでいきます。そして第2幕では、舞踏会の出し物の一つとして、4人がくじを引いて、それぞれくじに書かれた『ジプシー男爵』『チャールダーシュの女王』『マイ・フェア・レディ』等から有名アリアを歌っていく場面もあります。そして、ロザリンダとアデーレがそれぞれ正体を明かしたところで、大団円で終わります。オリジナルの『こうもり』と違い、刑務所の第3幕はありません。新年らしく、華やかで楽しい公演でした。



# by jicperformingarts | 2020-01-12 22:25 | 公演の感想(オペラ)

2020.1.2 ツェスカ・アリーナ「オズの魔法使い」(フィギュアスケート・ショー)

エフゲニヤ・メドベージェワ
ロマン・コストマロフ
オクサナ・ドムニナ
マクシム・シャバリン

特にモスクワ、サンクト・ペテルブルクでは、アマチュアを引退したフィギュア・スケーターが様々なショーを企画しています。バレエでいうとガラ形式ではなく全幕ものといいますか、ストーリー物のショーが多いのが特徴でしょうか。その中でも評判の良い、元アイスダンス選手のイリヤ・アベルブフ(2002年ソルトレイク・シティ五輪銀メダリスト)によるショーに行ってきました。今回の『オズの魔法使い』は、ご存じエフゲニヤ・メドベージェワ選手がゲスト出演ということで話題になっています。
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会場はツェスカ・アリーナでしたが(アリーナにはリンクが複数あります)、そこまで広くないリンクです。写真をご覧いただければと思いますが、基本的には通してこのままで、装置はあっさりしており、プロジェクションマッピングや照明を上手く使って場面転換していきます。なお、左手に見える気球の中にいるのが歌手です。2013年のディズニー映画とも違いますし、ミュージカルとも構成が違いますが、台詞付き・歌付きで上演されるので、お子様にも優しい構成です。二幕構成・一回休憩で2時間半強と、見応えがありました。

主役のドロシーがメドベデワ。ソロ・ナンバーは2幕に2回。故郷に戻れないことを嘆く曲と、いよいよ故郷に戻れることになって仲間に別れを告げる曲です。ロシア選手権の直後から年末年始びっしり公演があるせいか、リンクの上にいる時間は長いものの、仲間達とスキップしたりしている時間が長く、3回転は前半に2回のみでした(1回はパンクしてしまいましたが…)。表現力のあるスケーターですが、ソロ・ナンバー以外は、音声のテンションの高さと演技がかみ合っていなかったような…。

悪い魔女ブリュンヒルデがロマン・コストマロフ。なかなか女装してはっちゃけてくれてよかったです。後述する、ブリキの木こりのマクシム・シャバリンとのデュオもあるのですが、さすがのいかつさ…。笑。ホウキから花火が噴き出したり、小道具も工夫されていて良かったです。 
善良な魔女アミリンダがオクサーナ・ドムニナ。今年35才とのことですが、鮮やかなピンクのフローラルな衣装がよくお似合いです。ブリュンヒルデとの闘いでは、ホウキを鉄棒のように使ったり、中々激しいバトルを見せていただきました。一方で、現役時代のパートナーである、シャバリンとのデュオは、なめらかでうっとりします(なお、私生活のパートナーはコストマロフの方です)。

そのブリキのきこりのシャバリンですが、顔はおじさんになってしまいましたが、黄色の三枚目衣装でも、立ち姿はかっこよく見える不思議。ブリュンヒルデが熱を上げるのも納得です。しかし木こりのシャバリンはアミリンダが好きなので、袖にされたブリュンヒルデは腹を立てて去って行きます。
 
臆病なライオンのアレクセイ・ウスコフと、カカシのマリヤ・ゴルベワがサーカス出身ようです。ウスコフは特に持ち技が多く、子役を腕に3人抱えて脚にも子役を掴まらせたり、スケートで滑りながらお手玉したり、炎のジャグリングしたり(敵の頭に本物の火を移す荒技も…)していました。
他にも氷上アクロバットの組もいました。なお、オズ役はスケーターではなく、マジシャンで、銀色の箱に女性が入ったまま剣を指したり、箱をつぶしたりしていました。タネはわかりませんでした。マークス・ブライト氏というようです。

プロジェクションマッピングで場面転換が容易なためか、場面がくるくると変わり、美しい紙芝居のようです。エメラルドの都も美しいですが、特に気に入ったのがポピーの花畑の場面で、薄暗がりの中、赤い小さな明かり(LEDと思いますが、サイズ的には豆電球)を無数に付けた、ポピーの花のように膨らんだスカートのシンクロ・スケーター達が幻想的でした。美しい場面以外にも、恐竜が出てくる場面あり、バオバブの妖怪が出てくる場面あり、またTVゲーム風の画面を投影しつつ、毒キノコを互いの陣地に送り合う場面もありました。
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Photo: JIC旅行センター

# by jicperformingarts | 2020-01-09 22:55 | 公演の感想(その他)

2019.12.31 エルミタージュ劇場『チャイコフスキーのおとぎ話』(ペレン&シェミウノフ)

イリーナ・ペレン
マラト・シェミウノフ
ミロスラフ・クルティシェフ(ピアノ)

ミハイロフスキー劇場のシェミウノフがプロデュースしたらしい企画公演です。冒頭、クルティシェフのピアノソロから始まり、狂言回し的に、ジェット・マロースと雪娘、詩の朗読者が登場し、そしてクルティシェフのピアノ演奏を所々挟みつつチャイコフスキー三大バレエ、という贅沢な公演です。第1部は『くるみ割り人形』超ダイジェスト、第2幕は『白鳥の湖』より湖畔の場、第3部は『眠れる森の美女』第三幕の結婚式です。エルミタージュ劇場は座席数350程度だと思いますが、全席自由席5000ルーブルで満席でした。シェミウノフ、やり手だなあと思いました。

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Photo: JIC旅行センター(ホワイエで子供たちによる絵画を展示中)

●「くるみ割り人形」
エフゲーニヤ・チェトヴェルニコワ
ニキータ・チェトヴェルニコフ
ご夫婦なのでしょうか。しかし愛の力ではどうにもならなかったのか、男性が、女性のクラシック・チュチュをめくりあげたままキメのポーズを決めてしまうなど、サポートが大惨事でした。男性、ソロの方はすごいイキイキしてましたが…。
『くるみ割り人形』全幕を40分位にまとめています。主要場面をぶつ切りにしているのですが、詩吟の粗筋紹介が入るので上手く繋げられています。
ドロッセルマイヤーは、アレクサンドル・オマール、くるみ割り人形はアンドレイ・ラプシャノフが踊ります。振付もあちこちのバージョンからつぎはぎしたり、オリジナルらしい振付もありますが、くるみ割り人形のソロなど、懐かしのボヤルチコフ版から持ってきたパートも多いです。スペインの踊りは、ナチョ版寄りの振りで、タチヤナ・ミリツェワとアンドレイ・カスヤーネンコ、東洋はマリインスキーのアレクサンドラ・イオシフィディが、シェミャーキン版の緑の蛇風の衣装・振付で踊りました(どーん!としていてあまり色気は…)。中国の踊りは、セルゲイ・ストレルコフによる男性ソロに、という感じです。

●「白鳥の湖」より湖畔の場
イリーナ・ペレン
マラト・シェミウノフ
湖畔の場面ですが、主役のペレンとシェミウノフは王道の古典です。ただ、シェミウノフが紫のシャツ姿で現れ、うん?と思ったら、群舞の白鳥たちは、緑、オレンジ、青、赤、黄、水色の原色鮮やかな6色2名ずつのチュチュで登場しました。エルミタージュ劇場は舞台が小さいので、群舞12人でも丁度よい位です。そして緑とオレンジが小さい4羽の白鳥、水色が大きな白鳥を踊ります。
4羽の白鳥は、クルティシェフのピアノでしたが、芸術的過ぎて、最後の一音は、どのバレリーナも捉えることができませんでした。笑 そのほか、情景の場面もクルティシェフが弾いてくれましたが、ピアノは一台でオーケストラとはよく言ったもの、という位多彩な音でした。
ペレンは、益々華奢になってしまい、大分脚力も落ちてしまったようでした。しかし長年観続けているせいか、仏頂面は最早個性なんだな、ともは愛着すら感じます。

●『眠れる森の美女』より結婚式の場
イリーナ・ペレン
マラト・シェミウノフ
このお二人はご夫婦ですが、ミハイロフスキー劇場で、三大バレエでこの組み合わせでの踊りを観たことがなく、どんな感じなのかな~と楽しみにしていたのですが、シェミウノフが、フロレスタン王みたいな衣装だったのもあり、新郎新婦というより、父と娘みたいに見えてしまいました。
なお、『眠れる森の美女』だけオケがリハできずぶっつけだったそうで、時々なんの曲かわからなくなる事故が起きていました。特に最後、クルティシェフの壮大なアポデオーズからの波乱は、もはや大惨事でした…。そんなオケにつられたのかわかりませんが、アダージョでシェミウノフのサポートがかなり乱れ、フィッシュダイブ3回も、かなり安全運転?徐行運転?になってました。

リラの精は、フロリナのような衣装で、あっという間に終わってしまいました。宝石の精は、アダージョで女性3人、ソロは省いてコーダ冒頭で男性(アンドレイ・ヤコブレフ)に短いソロ・パート、そのまま4人でシメになります。親指小僧は、ペレン夫妻の運営するバレエ教室のお子さん3人が登場。愛らしいです。赤ずきんちゃんは、最後、赤ずきんちゃんが狼にお花を差し出して、狼がそのにおいを嗅いでる内に赤ずきんちゃん脱兎、というオチがかわいらしいです。白猫と長靴を履いた猫はほぼ定番の振付です。青い鳥のパ・ド・ドゥはありませんでした。
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Photo: JIC旅行センター(ホール(上)はとても美しいですが、入口~クローク(下)はかなり質素)



# by jicperformingarts | 2020-01-07 22:19 | 公演の感想(バレエ)

2019.12.30 マリインスキー・バレエ『白鳥の湖』コンダウーロワ&アスケロフ

エカテリーナ・コンダウーロワ
チムール・アスケロフ

円熟のコンダウーロワを筆頭にベテランから期待の若手まで、バランスのよい公演でした。

コンダウーロワのオデットは、人ならぬ者というより、内向的な生身の女性という感じです。出会いの直後、王子から逃げつつもちらっと王子を盗み見するところなど、時折何気ない仕草や指先の動きから台詞が聞こえてきそうです。嘆きのソロなどは、欧米のダンサーを見慣れると感情表現に物足りないところはありますが、その後の王子とのデュオで、アラベスクのまま後ろに進んで王子から遠ざかるところは、王子に別れを告げるようで切ないです。
第一幕二場の湖畔のオデットは、マリインスキー比で圧倒的な繊細さはないものの、上体をゆったり大きく反らし白鳥の女王らしい風格があった一方、オディールはばっさばっさ羽ばたき、時に前のめりです。どちらがいいわけではありませんが、オディールで見せた輝きや目力にも破壊力があります。32回転フェッテは全部シングルでしたが、テンポも均一で、少々軸足の脇腹が落ちてはくるものの、32回ほぼ同じ残像を見せる危なげのなさでした。

ジークフリート役のアスケロフは、ピルエットの回転数も多くないし、跳躍の着地では時々地響きがしていましたが、誠実なサポートで、立ち姿もエレガントです。長身のコンダウーロワがポワントで立っても、まだアスケロフの方が少々背が高いので絵として非常に美しく、マリインスキーの王子様はこれで充分、という気になりました。オデットとオディールにひたすら翻弄される役ですが、あまりマザコンぽさはなく、人としての好感度も高いです。

パ・ド・トロワは、アレクサンドラ・ヒテーエワ、ダリア・イオノワ、ラマンベク・ベイシェナリエフ。華やかなヒテーエワと、たおやかなイオノワと、期待の女性若手二人の競演ですが、個人的には、ヒテーエワの腕の使い方の方が好みかなあと思いました。ベイシェナリエフは、中央アジア系でしょうか。ぼんぼんらしさはありますが、片足踏切りの跳躍がイマイチでした。道化のウラジスラフ・シュマコフが、美しさもテクニックの派手さもあるので、そちらに食われてしまったような…。

ロッドバルドは、ロマン・ベリャコフ。怪しさも派手さも、堂に入ってきました。
大きな白鳥は、エカテリーナ・ペトロワ、マリヤ・イリューシキナ、マリヤ・ブラノワ、ユリアナ・チェレシケビッチ。みなさん目まぐるしく動くので、はっきり個体識別できませんでしたが、チェレシケビッチかイリューシキナが美しかったです。
最終幕の二羽の白鳥は、ヤナ・セリナとナデジタ・ゴンチャル。いい意味でお局登場!な貫禄がありました(二人とも人柄の評判はいいので、愛されお局ということでご容赦ください)。


# by jicperformingarts | 2020-01-06 23:36 | 公演の感想(バレエ)

2019.12.29(夜)ミハイロフスキー・バレエ『くるみ割り人形』ヴォロンツォーワ&ラティポフ

アンジェリーナ・ヴォロンツォーワ
エルネスト・ラティポフ

ナチョ・ドゥアト版です。基本的なテイストは、2019年11月の同バレエ団日本公演の『眠れる森の美女』と同じ、洗練されたネオクラシックです。

冒頭、ナレーションで粗筋紹介と、黒子が操る30cm位の王子・お姫様・くるみ割り人形の人形が登場するところから始まります。王道演出のワイノーネン版と比べ始めるときりがないのでやめますが、特にドロッセルマイヤーの描き方が特徴的でしょうか。フリッツに蹴りは入れるし、ガチで剣を振り回すし…たまに会いに来る謎めいたおじさんというよりは、近所のやんちゃなおじさんみたいです。また、くるみ割り人形が舞台中央でネズミの王様のお腹にブスーっと剣を指し、ピクピクして息絶える所まで描くなど、お子様の教育上どうなんだろうという演出もあります。ネズミの王さまは、中々人間くさく、手下のネズミが取り上げたくるみ割り人形を不味そうに囓りだし、それを必死に奪い返そうとするマーシャというバトルは演劇的にリアルで良かったです。
群舞の見せ場である雪の場の冒頭は、舞台の4隅から各1人ずつ4人が舞台中央にグランジュッテで登場していく王道の振り付けですが(ただしここで出てくるのは8人だけ)、その後はドゥアト版独自のフォーメーションです。群舞の揃った動きを見せるところは、静止して密集した状態のことが多いので、難易度はそう高くないのでしょうか。

第2幕は、ストーリー性はばっさり切り落として、ひたすらダンスが続きます。確かに、そもそもこれ夢なんだし、という設定なので、あれこれ辻褄あわせの小芝居などを入れる必要はないとも言えます。
スペインはタチヤナ・ミリツェワとアンドレイ・カスヤーネンコ。スペインですが、タンゴのようです。踊りに疾走感はなく、大人の男女の余裕を見せる感じでしょうか。
続く東洋の踊りは久々に見たイリーナ・コシェレワ。相変わらず脚はすぱっと軽く上がりますが、音楽に比べて軽々上がり過ぎる気も。しかしドゥアト振り付けにしては意外なことに、フォルムの美しさがあまりありませんでした(二番プリエの多用はドゥアトらしいと言えますが…)。並行して黒子3人が、石見神楽の大蛇みたいな蛇を操って舞台上を練り歩きますが、冒頭と違って舞台がかなり明るいので、文楽とか見慣れている日本人ならともかく、外国人の眼にはどう移るんだろうと思いました。
中国の踊りは、男女2人ずつ4人が、巨大な中国傘の下で踊りますが、大きい跳躍が多用されていて、このテンポの速い音楽にあまり合っていないのでは??と思いました。
トレパック(ロシア)は、水兵さん4人の踊りです。こちらは、音楽と踊りがあっていてよかったです。
フランスは、イリーナ・ジャロフスカヤとパーヴェル・サーヴィン。落ち着いた光沢のあるシャンパンゴールドのチュチュがとても美しく、女性はタンジュから始まり、バレエレッスンのような振り付けです。また、上からしずしずと小さいピンクのハートが多数テトリスみたいに下りてきて、次第に大きなハートを形成していきます。
花のワルツは、カップケーキの装置です。こちらもグランジュテが多いです。ロシア人は割と跳んでナンボなところはありますが、他にも美しく複雑なパは多数あるような。。。衣装や装置などについては、劇場公式サイトに多数写真がありますので、ご興味のある方は覗いてみてください。
グラン・パ・ド・ドゥも、基本クラシックではありますが、例えば、アダージョでプロムナードを繋げていくところは、音楽が盛り上がりに比して、やたら振りがゆっくりなど、作品全体にあまりダイナミズムは感じませんでした。振付家の個性が強すぎるのか、ロシアの個々のダンサーの個性を活かす演出ではないということなのかわかりませんが、とりあえず個々のダンサーの踊りについて書くことがあまりないです。ヴォロンツォーワは、育ちのよいお嬢さん風ですが、いい意味で少女らしさがあり、『眠れる森の美女』よりも、こちらの方がよく似合っています。

ボリショイ・バレエ、モスクワ・クラシック・バレエ、ワガノワ・バレエ学校と立て続けに見てからの感想は、フィギュアスケートで言えばエキシビションのような演出っぽいという印象です。洗練され、趣向も凝らされていて見応えはあり、観客としてはたまに観るとご褒美のように楽しめますが、とはいえ選手(ダンサー)は、エキシビやるために日々鍛錬してるわけではありませんし、こんな上演頻度の高い演目でこの演出はダンサーにとってはどうなのかなあと思いました。



# by jicperformingarts | 2020-01-05 10:28 | 公演の感想(バレエ)


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