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ロシア:劇場のしおり


旧ブログ名:『サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記』■サンクト・ペテルブルクやモスクワを中心に、ロシア各都市の劇場トピックスなどをご紹介しているJIC旅行センターのブログです。
by jicperformingarts
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1/26  マールイ・ドラマ劇場 カルロ・コッラ人形劇場による「シェヘラザード/ペトルーシュカ」

 イタリア・ミラノから来たマリオネット劇団による公演です。バレエ「シェヘラザード」のイメージが強かったので、どんなものなんだろうという好奇心から観て来ました。
 まずその「シェヘラザード」ですが、あらすじがそもそもバレエとは別物で、牢屋で出会ったシンドバットとカレンデール王子がそれぞれの身上を物語る、という回想形式で進みます。なので大雑把に言って2部構成で、前半がシンドバットの話なのですが、こちらはオペラ「サトコ」によく似ているのでロシア版「浦島太郎」という感じ。
 そして後半のカレンデールの身の上話は「婚礼直前の姫君に偶然出会って恋に落ちて、彼女もそれに答えるけれどどうにもならず、婚礼行列をかき分けて(衆目の中)姫君に想いを告げたら不敬罪で投獄」とのこと。しかも彼は最後に斬首に処せられます。繊細な装置・衣装、そしてリムスキー=コルサコフのあの音楽がピアノ演奏という、とても美しい世界だったので、この際「王子なのに不敬罪??」なんてことは考えないようにします。
  そして2演目めの「ペトルーシュカ」ですが、こちらは印象薄です。ペトルーシュカ(道化の人形)がバレリーナ人形に恋をするけれども相手にされず、 しかもニグロの人形にはいじめられ、でも大団円という微妙なあらすじというせいもあるのですが、もともと人形を人形が演じても…、という本質的な理由も大きいと思います。とはいえ、サンクト・ペテルブルクを舞台にしたこの演目、装置は絶品なので、極上の三次元紙芝居を観ているようでした。
 大人向けのマリオネット劇場を観るのは初めてですが、生身の人間でなくマリオネットが演じているだけに、「突然魚が現れて、シンドバットを乗せて陸の世界へ連れて行く」とかなどの現実にはありえない演出は逆に自然に見えます。それから、日本の文楽とは違って全く言葉のないドラマなので、細かい設定や心情を表現するのは難しいのですが、あらすじが普遍的な分、ストレートでいいなと思いました。
by jicperformingarts | 2008-01-26 15:00 | 公演の感想(その他)
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