Russia Season2012：ペテルブルクの現代舞台芸術色々

　エディンバラで毎年開催される、世界最大の芸術フェスティバル「エディンバラ・フリンジ・フェスティバル」にて、今年「Russian Season 2012」という公演が行われました。アンナ・ボゴディストという方がディレクターとしてサンクト・ペテルブルクの現代舞踊とフィジカル・シアターの団体を中心に組織したようです。現地メディアの批評を見る限り、この企画に参加したどの団体も概ね高い評価を得たようです。
　私もいくつかの公演をみましたが、好みの問題はさておき、レベルは高いと思ったので参加団体をご紹介します。なお、よく言えば先鋭的、悪く言えばアクが強すぎる団体もあるので、万人受けはしないものもあることを申し添えます。

AKHE
http://www.akhe.ru/
1989年にマクシム・イサエフ、パーヴェル・セムチェンコ、ワジム・ワシーリエフがサンクト・ペテルブルクの有名なアトリエ「プーシキン通り10番」をベースに活動し始めたのが始まりだそうです。絵画や映画撮影、展覧会のイベント参加など、ジャンルを横断する活動をつづけ、1990年代中ごろに、パーヴェル・セムチェンコ、マクシム・イサエフが劇場として活用するようになり、演劇集団として今に至るそうです。
制作している作品の映像がYoutubeの公式チャンネルから視聴できます。

DEREVO
http://www.derevo.org/
アントン・アダシンスキーが率いる前衛的なダンス集団です。こちらもペテルブルクを拠点に活動しており、公演のチラシを時折ペテルブルクで見かけます。同サイトの「プロジェクト」のページだと、最近はドレスデン（ドイツ）での活動が多いようです。
http://www.derevo.org/common/int/actions/zone/japan/
ここを見れば一目瞭然ですが、作品全体に舞踏の影響を強く感じさせます…。

Do-Theatre
http://www.dotheatre.com/
1987年に設立された実験的なフィジカル・シアターのカンパニーです。You tubeの公式チャンネルで色々な動画が視聴できます。

HAND MADE THEATRE
http://www.handmadetheatre.ru/en/
5年前にペテルブルクに設立された若いカンパニーです。私がこの公演を観た時は、10人のアーティストが黒い背景幕の前で、黒づくめの衣装で肘から下だけを出して、つまり20本の腕を使って、時計や車、文字など様々な形を作っていくという公演でした。You tubeの公式チャンネルはこちらですが、他にも色々なプログラムを持っているようです。