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ロシア:劇場のしおり


旧ブログ名:『サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記』■サンクト・ペテルブルクやモスクワを中心に、ロシア各都市の劇場トピックスなどをご紹介しているJIC旅行センターのブログです。
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7月23~25日ペーター・シャウフス・バレエ「チャイコフスキー三部作」

アエロフロートでバレエ巡り~ロンドン編~

チャイコフスキー三部作
(ペーター・シャウフス・バレエ)

ロンドン・オリンピック関連イベントとして、デンマークからペーター・シャウフス・バレエが招かれ、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」というチャイコフスキー三部作を披露しました(各演目3回ずつ)。事前にキャストをチェックしていなかったので、往年の大スター、イレク・ムハメドフが出演しているという嬉しいサプライズもありました。

言わずと知れたクラシックの名作を「夢」をテーマに現代演出したこの三部作ですが、敢えて似たような構成を取っています。パラレル感を狙ったのかなと思うのですが、その裏返しでやや単調なところがありました。具体的には、オディール(白鳥の湖)、カラボス(眠れる森の美女)といういわゆる悪役は、ヒロインの姉訳として同じダンサーによって、似たような衣装・髪型で踊られます。おそらくナイトメア(悪夢)の象徴だと思うのですが、「くるみ割り人形」では、オリジナルのクラシック版のどの役に対応するのかよくわからず、ちょっと苦しかったかなと思います。また、「くるみ割り人形」の民族舞踊のスペイン・アラビア・中国・ロシアに合わせて、「白鳥の湖」の民族舞踊と「眠れる森の美女」の4人の王子の出身国も変更になっていて(ダンサーも3作品共通です)、当然音楽も変更になっていました。
3作品通してみると、色々面白いアイディアは詰め込まれているものの、若干散漫という印象を受けました。女性役の振付が、男性役に比して結構適当だったり(笑)、また、クラシックの甘い雰囲気であれば、主役二人が突然一目ぼれしてもそれほど違和感はないのですが、ややグロテスクなこの現代演出の中では唐突に感じたのがその理由だと思います。ただ、このとりとめのない感じが、夢らしくもあるのですが。

7月23日「白鳥の湖」
最後は、「ジゼル」2幕のウィリとヒラリオンのような構図で、まるで王子が白鳥たちに血祭にあげられているようでした。プログラムによると「血眼になってオデットを探す王子に怯えて白鳥たちが逃げていくということのようなので、この見方は全くもって正解ではないのですが…。そして結局オデットに会えず絶望していると、突然目が覚めるという夢オチでした。

7月24日「眠れる森の美女」
オーロラ出産のシーンは、会場からちょっと失笑が漏れてました。ベッドに王妃が座っていると、そのベッドの下、王妃のスカートの中からオーロラがゴロンと転がりでてきます。大変な安産ですね。
そしてこの回は、イレク・ムハメドフの見せ場が比較的多かったです。それぞれ、オディール、クララの父親役だったのですが、この日もオーロラとカラボスの父親役でした(カラボスが連れ子で、王妃との間に生まれた異母妹のオーロラに嫉妬して彼女に呪いをかけるという設定になっています)。とても子煩悩そうな父親でした(笑)オーロラ終盤では、ソロの後にカラボスとのデュオがそのまま続いて父娘が和解するのですが、前半のソロでは激しい振付はないながらも、音楽に身を任せるような踊りでした。

7月25日「くるみ割り人形」
くるみ割り人形は、何とかレンジャーのようなソルジャー風味になっていました。ヘルメットを取ると、王子なのですが…そして、クララと一瞬で恋人同士のような雰囲気になります。続く、雪の場では群舞が白いアフロのカツラをかぶっていて、それをユサユサゆすると雪が舞い散るという演出で、「すみませんフケみたい…」と思っていたら、そういう現象がイギリスでもあるのかなんなのか、客席からも少し失笑が漏れてました。
ラストでは、一貫して悪役だった少女が、白いドレスに夜会巻きという毒抜き(笑)された姿で登場して、Dream Masterと踊ってハッピーエンドでした。

オデット=オーロラ=クララ、オディール=カラボスと、両方日本人の方が踊りました。王子役は三作品通じて、アルバン・ランドルフでした。クラシックとしては着地など端々重かったですが、「白鳥の湖」のラストでの絶望感は良かったと思います。
by jicperformingarts | 2012-07-30 14:37 | 公演の感想(バレエ) | Comments(0)
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