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ロシア:劇場のしおり


旧ブログ名:『サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記』■サンクト・ペテルブルクやモスクワを中心に、ロシア各都市の劇場トピックスなどをご紹介しているJIC旅行センターのブログです。
by jicperformingarts
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2012.03.28 マリインスキー劇場「セリュツキー・ガラ」

マリインスキー・バレエ、ワガノワ・バレエ学校のバレエ教師、ゲンナージー・セリュツキーを教え子たちでお祝いするガラ・コンサートです。開演ギリギリに会場に着いたら、演目・キャスト表が売り切れで入手できず…なのですが、なくても大体キャストがわかるところが悲しい。マリインスキー・バレエをまともに観なくなって4年ほど経ちますが、ソリストの顔ぶれがほとんど同じとは。でも、終演後挨拶に登場したセリュツキーと、その後彼の教え子4人がものすご~く楽しそうに踊っている姿を観て、バレエがこんなに好きな少年がいるならまだ未来はある!と思いました。

第一部は「イン・ザ・ナイト」最初のペアはマリア・シリンキナとウラジーミル・シクリャローフ。シリンキナは腕の動きも美しく、二人そろって瑞々しいペアでした。2番目はアリーナ・ソモワとエフゲニー・イワンチェンコ。ソーモワ、大人になったなあとしみじみ。そして3組目がエカテリーナ・コンダウーロワとダニラ・コルスンツェフ。派手さはないながらも、視線のやりとりは濃密で、押しつけがましくない演劇性があり、コンダウーロワは「素直になれない女性」という設定にはまってました。最後は上手く素直になれて、ハッピーエンドな「イン・ザ・ナイト」のようです。

第二部は小品集です。終演後、通りすがりのおばあさんに演目・キャスト表を見せてもらいましたが、現代作品など覚えきれなかったので一部不明です。また、上演順は覚えきれなかったので、一部逆転してるかもしれません。
まずアリーナ・ソーモワとアレクサンドル・セルゲイエフの「パピヨン」です。セルゲイエフの古典はどうかなと思っていたのですが、グランド・スゴンドは端正(しかしフィナーレの「インフォニー・イン・C」でのアントルッシャはかなり残念な出来)。
ヴェラ・アルブゾワとエフゲニー・イワンチェンコの「赤のジゼル」は、大音響生オーケストラ、そして長身パワフルな二人から繰り出される迫力に、会場の空気が一気に変わりました。
スヴェトラーナ・イワノワとアレクセイ・ティモフェーエフの「青い鳥」のパ・ド・ドゥ。イワノワは、足音が小さく丁寧な踊り。とどまるところを知らないマリインスキーのソリストのレベルの低下は寂しいですが、一方で、天才の陰でもくさらずコツコツ頑張ってきたイワノワのようなダンサーが報われつつあるのが今の状況なわけで、難しいなあと思いました。ティモフェーエフも張り切ってました。
ベジャール・バレエのカテリーナ・シャルキナとジュリアン・ファヴローによる「ライト」です。リフトを含め、とても美しい作品これが個人的にはこの第2部のハイライトでした。ベジャール作品は、小難しいことを考えずに音楽に身を任せてみました、という作品の方がストレートに心に響くのはなぜでしょう。
「アンナ・カレーニナ」(※ラトマンスキー版ではありません)でなんとユリア・マハリナが登場です。ポワント弱くなったな~、とかジュテが低くなったな~と思うものの、ディベロッペで漂わす情感はさすが。もしかしたら軸足の膝が緩んでるとか骨盤の位置が…とかあったのかもしれませんが、衣装が裾のゆったりしたワンピースだったので気になりませんでした。パートナーはアンドレイ・ヤコヴレフ。キャスト表見るまで誰だかわかりませんでした。。。
そしてヴィクトリア・テリョーシキナとアンドレイ・イェルマコフの「海賊」で一旦シメです。テリョーシキナ、手首の角度つけすぎではなかろうか。あと、一番最後のジュテがかなり乱暴だったのか気になります。イェルマコフはソロの一回目のソー・ド・バスクで喝采を浴びたら、2回目が不発になってしまって残念。いいところはとても良かったんですが。

第3部も小品集で、アリーナ・ソーモワとイーゴリ・コールプの「愛の伝説」から重ために始まりました。
ヴェラ・アルブゾワが自作の現代バレエを披露しましたが、パートナーと作品名を忘れてしまいました。緞帳を引いたままの舞台に、ピエロに扮したパートナーの男の子が現れます。現実世界の客席を舞台裏(つまり舞台裏と客席が逆転してます)に見立てて、終演後の疲労感や虚しさを表現してました。
個人的にとても嬉しかったのが、久々にエカテリーナ・オスモルキナを観られたこと。エルネスト・ラティポフと「タリスマン」を踊りましたが、彼女のトゲトゲしたところがない大らかさが眩しい。ラティポフは初めて観ましたが、速い回転が魅力。
そして元マリインスキー所属のオリガ・イェシナとアレクサンドル・セルゲイエフの「レダと白鳥」の後はベジャール・バレエのエリザベット・ロスが登場です。作品名は失念してしまいましたが、ゆったり重ね着したワンピース風の衣装が、男の人に縋り付いては一枚一枚剥ぎ取られ、レオタード姿で椅子を使いつつ踊ります。
上記2演目が「いいんだけど空気が淀む…」という作品だったのですが、ヴィクトリア・テリョーシキナとイーゴリ・コールプの「いなかのドン・ファン」で会場が一気に明るくなりました。ロシアの片田舎の村娘と(微笑ましい)女ったらしによるコメディで、コールプの百面相が笑いを誘います。ロシアのおじさんの琴線に触れる何かがあったようで「ブラボー」という野太い絶叫が第3ヤールスあたりから聞こえてきました。
第3部のトリはウリヤナ・ロパートキナとダニラ・コルスンツェフによる「グラン・パ・ド・ドゥ」です。コルスンツェフの金髪カツラ姿に「誰?」と思いました(笑)ロパートキナはだいぶこの作品を踊りこんでるためか、視線の使い方など、段々芸が細かくなってるような気がします。
そして半分大トリ、半分フィナーレで「シンフォニー・イン・C」のフィナーレ部分です。オレーシヤ・ノヴィコワの他、ソーモワ、イワンチェンコ、コンダウーロワ、セルゲイエフなど、この日の出演者の半分くらいが華麗な衣装にお色直しして再登場です。教え子が多いセリュツキーのためのガラなので、群舞もみんなで大トリというのはいいな~と思いましたし、すごくみんなに愛されてる教師だと再認識。もうこんなにおじいちゃんなのか…と切なくなりましたが、本当にまだまだ長生きして欲しいと思います。
by jicperformingarts | 2012-03-31 15:58 | 公演の感想(バレエ) | Comments(1)
Commented by ふぃふぃ at 2012-11-28 11:40 x
はじめまして。ソーモワのファンです。マリインスキーの本舞台を主役で数回、youtubeのビデオはワガノワ時代からあるだけ何度も何度もみてきました。しかしながら、Ballet Alert!でのソーモワ・バッシングは止む気配がありません。彼女には、ターン・アウトを始めとするバレエの基本がないというのが主な論旨です。私自身ダンサーではないので、見落としているのかもしれませんが、ソーモワがターン・アウトまたはアン・ドォールができない、というのは本当なのでしょうか?おそらく脚の付け根から外向きでない、ということなのでしょうが、彼女のワガノワ時代のビデオを見ても、素人目にわからないのです。この点、どう思われますか?教えていただけましたら幸いです。
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