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ロシア:劇場のしおり


旧ブログ名:『サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記』■サンクト・ペテルブルクやモスクワを中心に、ロシア各都市の劇場トピックスなどをご紹介しているJIC旅行センターのブログです。
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2012.03.09 ハンブルク・バレエ「ベニスに死す」

アエロフロートでバレエめぐり~ハンブルク編~

段々シリーズ化してきたアエロフロート就航都市でのバレエ公演の感想ですが、今回はハンブルクです。2012年3月現在でモスクワ-ハンブルク間のアエロフロート直行便は一日一本です。ただ、往路の成田-モスクワ-ハンブルクの接続は悪いです(復路のハンブルク-モスクワ-成田は丁度いいのですが)。


ロイド・リギンス
エドヴィン・レヴァゾフ
オットー・ブベニチェク/カースティン・ユング


2003年初演とのことで、初演から9年経っていますが、アテ書き?と思ってしまうくらい、それぞれのダンサーにぴったりの配役でした。
なんと言っても、ロイド・リギンスの演技が、若さへの希求、疲労、といった「老い」を体現していました。タジオが象徴する若さに魅了されて、夢みて手を伸ばすものの絶望しながら死んでいく、というシンプル(?)なあらすじで、口紅をひいて若作りするさまは滑稽のはずなのですが、全然笑えず、とてもかなしい光景でした。
リギンズは頭髪など、単純に容姿をみるとお年なのですが(すみません)、高名な振付家としてのカリスマ性を踊りで表現できているのがすごいです(ノイマイヤーは、アッシェンバッハを振付家に置き換えてバレエ化しています。原作では作曲家)。

レヴァゾフの美しい容姿・長い脚(ホント長い。ビックリするほど長い。)はまさにタジオですが、やっぱり初演から9年という月日のせいかもう青年だな~と思いました。ダンスや演技に何の不足はありませんが、アッシェンバッハを破滅させる偶像として、究極「置物」状態でどこまで輝けるかという、いわゆる時節の花が失われてしまうのは仕方ないことなのでしょうか。

タジオとアッシェンバッハの関係ではあまり官能は強調されていなかったのですが、オットー・ブベニチェクとカースティン・ユングの二人によって同性愛的空気がむんむんでした。特にユング、いい体してますね~。役柄を5度、6度と変えてアッシェンバッハに付きまとい、特に「変身」と名付けられた場面では、医者になってアッシェンバッハにかつら、メイクを施します。まさにタナトスとエロス…と思いました(かなりざっくりいうと「死」と「生」それぞれへの本能)。カーテン・コールではレヴァゾフ→ブベニチェク・ユング→リギンスの順だったので、舞踊的にはタジオより重要な役と言えそうです。

その他、アッシェンバッハのアシスタントとして、また母として全然違った表情を見せたアンナ・ポリカルポヴァはやはり女優だな~と思います。また、アッシェンバッハの設定を作曲家から振付家に変えたことで、ダンサー役が多々発生していましたが、特にシルヴィア・アッツォーニとリアブコのペアが素敵でした。また、ボアディンの代役だったキラン・ウェストは膝下の動きがしなやかで美しかったです。が、しかし、若さの象徴であるダンサー達にとって、アッシェンバッハはどこか蚊帳の外にされており、それが彼の孤独を際立たせていました。年齢って残酷です。

なお、どういう生活をしているのか金銭感覚を疑われそうなので言い訳させていただくと、現在一年限定でヨーロッパに滞在しているため、今の内にあちこち行っておこうと、ないお金を捻出しているだけです。こんな生活は長くつづけたら破産します(笑)
by jicperformingarts | 2012-03-18 04:16 | 公演の感想(バレエ) | Comments(0)
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