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ロシア:劇場のしおり


旧ブログ名:『サンクト・ペテルブルクからのひとこと日記』■サンクト・ペテルブルクやモスクワを中心に、ロシア各都市の劇場トピックスなどをご紹介しているJIC旅行センターのブログです。
by jicperformingarts
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2012.03.04 ロンドン・コロシアム「パブロワ・ガラ」

アエロフロートでバレエ巡り~ロンドン編~

ロンドン二日目はパヴロワ・ガラです(正式にはDedicated to Anna Pavlova, Russian Ballet Iconic Gala)。パブロワになぞらえるため、ダンサーと演目があってないケースもちらほらでしたが、後半は楽しめました。全部の演目について丁寧に感想を書く余裕がないので、メリハリを露骨に付けて感想を書きます。

「海賊」よりパ・ド・ドゥ
アナスタシア・スタシケヴィッチ ヴャチェスラフ・ロパーチン

ギュリナーラとランケデムの奴隷市場でのパ・ド・ドゥです。全幕を前提に作られた作品をぶつ切りにしてそのままコンサート・ピースにしてしまったので、振りつけとダンサーの表情がちぐはぐで、ちょっと浮いていたところがありました。ロパーチンは地味ですが流麗な踊り、対してスタシケヴィッチはちょっとデコボコした踊りでした。

「Compassione」
ジュゼッペ・ピコーネ

モーツァルトの美しい音楽を生演奏で、という贅沢でしたが、ミケーレ・メロラによる振付がやや陳腐で残念でした。

「ジゼル」
アリーナ・ソーモワ デーヴィッド・マッカテリ

ソーモワは、顔の造りどうの以前に表情が険しく、また指先にも力が入りすぎていて、ミルタのようなジゼルでした。マッカテリは跳躍に高さが足りず、ザンレールがかなりギリギリで残念です。

「ルースカヤ」
ウリヤナ・ロパートキナ

民族舞踊をおそらく20年近く本格的に踊っていないだろうダンサーにとっては、この美しすぎる音楽を民族舞踊として踊りこなすのは難しいと思います。フォークロア(特にスラブの)の力強さは大好きですが、それだけにロパートキナの長所を生かす演目でないことが残念です。



「ロミオとジュリエット」
ヤナ・サレンコ マリアン・ワルター

クランコ版です。

「Life is a Dream」(世界初演)
タマラ・ロホ

Fei Boという中国国立バレエ(National Ballet of China)を拠点に活動している振付家による作品です。オリエンタルな音楽と振付で、床に置かれた直径30cm位の球とは距離を取りつつ踊ります。

「椿姫」より白のパ・ド・ドゥ
アリーナ・コジョカル アレクサンドル・リアブコ

前日観たロミジュリでも眉をしかめすぎで気になる時があったのですが、この日のコジョカルも同様で、束の間の安らぎとか幸せをかみしめる、というより、いずれ失われる幸せに怯え続ける感じです。そういう意味でどこかドロドロしたパ・ド・ドゥでした。結局コジョカル演じるマルグリットは、安らぎを得る瞬間には一生恵まれなかったのだな、と思います。

「Cor Perdut」
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・メルクリエフ

カタルーニャの音楽にインスパイアされてナチョ・ドゥアトが制作した作品とのことです。テンポ速めの音楽に合わせてスパスパ身体能力を披露するところは最近ザハロワが得意とするところで見ごたえがあります。メルクリエフは本人比でいつもより音にのれていなかったような気がします。

「ライモンダ」第3幕よりパ・ド・ドゥ
タマラ・ロホ セルゲイ・ポルーニン

本日の衣装No.1です。上品なピンク系統の配色もですが、特にスカート部分の刺繍が絶品です。そしてロホのどや顔が素敵でした(笑) そして強靭なポイントに加え、フェッテは手のひらをうなじにあてるライモンダ定番のポーズでドゥーブルを織り交ぜながら32回転、そしてそのままピケで舞台一周ぶっ続けです。
ポルーニンは若さ炸裂ですね! 跳躍が高く滞空時間が長いので、テクニックに余裕があります。でもザンレール連続のところで跳躍の高さが落ちてくると、正しいポジションに降りれてないのが残念です。ちなみに、彼に対する会場の拍手・歓声がひときわ大きかったのは、ダンサーを引退するのはもったいないという観客のメッセージなのでしょうか。

「マノン」より寝室のパ・ド・ドゥ
ダリア・クリメントワ ワジム・ムンタギロフ

ワジム・ムンタギロフは、2006年のワガノワ・プリで、ペルミの子がモスクワ、ペテルブルク出身の生徒を抑えて一位になったというので当時話題になっていました。初めて生で観ることができたのですが、なるほど、ピルエットも端正で、育ちの良い神学生にぴったりでした。ダリア・クリメントワは目力がすごかったです。まだお互いにリフトに思い切りのよさがイマイチかな、という気しましたが、これからに期待です。

「Splendid Isolation3」
イリーナ・ドヴォロヴェンコ マクシム・ベロツェルコフスキー

確かドヴォロヴェンコはモデルもやっていたと思いますが、幕が上がって床に綺麗な円を描いて広がる長い長いスカートをまとって現れた彼女は、まるでスチールモデルのようでした。ジェシカ・ラング振付とのことで、動きにくいスカートのためか、ほとんど激しい動きはなく、翻るスカートで魅せる作品です。でも自由に動けるベルツェルコフスキーにはもうちょっとバリバリ踊ってほしかったかな、と思います。

「ラ・バヤデール」
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ

2幕後半の、ガムザッティとソロルの婚約式でのニキヤのソロです。全幕を踊ったことがない彼女が演じても(どこかで踊ってるかもしれませんが、少なくとも踊りこんでいないのは確か)、ソロルの姿が見えるよう…とは残念ながらならず、これが彼女にとって適当な演目だったのかはよくわかりません。

「白鳥の湖」よりアダージョ
ミリアム・ウルド=ブラーム アレッシオ・カルボネ

これほど清らかなオデットを観たのは久しぶりかも…と感動しました。ロシア系のダンサーに比べると腕は短いですが、首から肩にかけてのラインがまさにはかなげなオデッとです。脚もとてもクリアです。

“プルースト”より「囚われの女」
ルシア・ラカッラ マーロン・ディノ

パンフレットのラカッラのプロフィール写真がどうみても別人で、久しぶりに彼女を見ることもあり、ちょっとドキドキしていましたが、変わらぬ容姿でした。相変わらずの脚線美です。

「パヴロワとチェケッティ」
ウリヤナ・ロパートキナ マラト・シェミウノフ

「ルースカヤ」ではいいことを書きませんでしたが、こちらはよかったです。ロパートキナは、激情で魅せるというよりも、徹底的に研究して美しいラインを磨いてきたという日々の鍛錬が醸し出す輝きというか、どこか職人的な芸術性だと思うので、こういうレッスン風景をベースにした作品だと無理がないです。

なお、最後に、舞台上無人のまま「瀕死の白鳥」の音楽を流し、誰かがいるかのようにスポットライトを当てる、という演出をしていました。パブロワの姿を想像して下さい、という意図のようですが、すみません私には無理でした(笑)
by jicperformingarts | 2012-03-05 21:55 | 公演の感想(バレエ) | Comments(0)
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