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エフゲニー・パンフィーロフは、鬼才と言われたコンテンポラリー・ダンスの振付家ですが、彼の死後もペルミを本拠地に活動しています。このバレエ団は、3つのグループから構成されていますが、今回観た公演は、そのうち「パンフィーロフ・バレエ」(本体)、「バレエ・トルスティフ」によるものです。二部構成で第一部がバレエ・トルスティフによる「Бабы. Год1945」で、第二部がパンフィーロフ・バレエ、バレエ・トルスティフによる小品集でした。
まず「Бабы. Год1945」です。ロシア語をご存知の方ならピンとくるかもしれませんが、肉付きのよいお嬢さんたち(=トルスティエ)を12人ほど集めたグループです。作品タイトルを訳すると、1945年の女性たち(どちらかというと年配の)という感じになるのでしょうか。この年号のとおり、第二次世界大戦(ロシアにとっては特に独ソ戦)がテーマのようで、激しい音楽が続きます。が、しかし体格の都合上、この激しい音楽にダンサーの動きがついてっておらず…。時々おっと思わせる瞬間もあったものの、うつらうつらしてしまいました。 第二部は、元気な若者大量投入で楽しかったです。全体的に、彼らが踊りたいものを作って、観客の受けも結構良かったです。プログラムと上演時間があっていないので、もしかしたら作品名にあやまりがあるかもしれません。 冒頭の「春」では、いきなり若い男女6人ずつが登場してはじけてました。第一部とは運動量が段違いです(笑)特に一人踊り狂う女の子が印象的です。 また、特に印象深かったのは「морячка(水兵、またはその妻)」です。先ほどのバレエ・トルスティフから6人を、レディたちには失礼ながら、きゃしゃな少年が、彼女らを道具のようにしてあれこれ技を披露する作品です。彼女たちを丸太のようにして、彼女たちの上を漕いでいったり(古代の工事現場で、重いものを運ぶ時に丸太に乗せて、丸太をごろごろ転がしながら運ぶのとちょうど同じ原理です)、跳び箱のようにしてみたり、とあの手この手です。なんだかバレエ・トルスティフの人たちがかわいく見えてくるから不思議です。 ダンサーとして印象的だったのは、スキンヘッドのアレクセイ・ロストログーエフです。音楽をわしっわしっとつかんでいくような、力強い踊りでした。プログラムによると、彼が現在カンパニーの代表者の一人にようです。他に、セルゲイ・ライニックという男性も代表者として名前が載っていて、タンゴ等を踊っていました。 大トリは「韃靼人の踊り」で、ダンサー全員集合でした。衣装がとてもゴージャスでしたが、この作品に限ってはクラシック・バレエとの差別化がイマイチで、その分アクロバットとしてのテクニックの弱さが目立ってしまったかなと思います。 全体に、西洋系のコンテンポラリー・ダンスをスタンダードとしてしまえば、パンフィーロフ・バレエの作品は「ダサい」と評価することも可能だと思います。でも、ロシアの音楽(演歌っぽいです)を使っている以上は、当然ヨーロッパ系とは異なる作風になりますし、その方がロシア人の心にもストレートに届くんじゃないかなと思いました。
久々に、ロシア劇場めぐりの旅に出ています。連日バレエなので、感想を書くのが全然追いつきませんが、頑張って書いていこうと思います。この日はニジニ・ノヴゴロドです。モスクワから夜行で5~7時間程度のところにある、ヴォルガ河沿岸の大都市です。なのですが、今まであちこち回った地方都市のオペラハウスのなかでは、一番しなびていたかも…。関係者の方がいたら申し訳ございません。
エレーナ・ベクシャエワ ワシリー・コズロフ 当日券を買いましたが、なんと120ルーブル(300円くらい)でした。私の前にいたおばさんは30ルーブル(80円位)で2階席を買っていました。そしてキャスト表はなんと一部手書きでした。一演目見ただけでは断言はできませんが、目安として、ダンサーのレベルはサンクト・ペテルブルク・アカデミー・バレエと同じくらい、でも衣装・装置は海外ツアーに対応してるサンクト・ペテルブルク・アカデミー・バレエの方が見栄えはいいかな、という印象です。ニジニ・ノヴゴロド国立バレエの「ドン・キホーテ」の装置は、第一幕はインドア設定なのでしょうか、基本無地の背景幕に大きな窓枠が書かれていて、その向こうに港町の風景が見えます。そしてこの窓枠からキトリが登場します。演出は、プロローグや人形劇の場面は省いて2:40にまとめていますが、酒場の場面には少女と水兵たちによる踊りが挿入されているのがちょっと珍しい。なお、第二幕がいきなり夢の場から始まるのもあまりない演出かな~と思います。 ダンサーのレベルはけして悪くはないと思いました。エレーナ・ベクシャエワは、腕と、それに伴って立ち姿もあまり優雅ではないので、ドゥルシネア役はあまり良くなかったですが、32回転を最後まで腰に手をあてたまままわりきったのはすごいと思います。 一方、バジルのコズロフは、背がすらりと高くてスタイルは抜群です。そして脚さばきもキレイなのですが、なぜか超仏頂面…(笑)私も意地になって結構マメにオペラグラスで彼の表情をチェックしていましたが、ついに彼の笑顔を観ることは一度もありませんでした。第三幕のソロなどは、ドヤ顔してもいいパフォ-マンスだったと思うのですが。 他のロシアのバレエ団との相対値で一番レベルが高かったのは野営の場面でしょうか。また、エスパーダ役の方は、年の功なのか、タメるのが上手くて省エネに観客をひきつけていました。
ナタリア・モイセーエワ
セルゲイ・メルシン マリ=アニエス・ジロ マラト・ファジェーエフ ペルミでは現在第一回「ディアギレフ・フェスティバル」が開催されています。ペルミ市内の色々な会場で公演が行われていますが、この日はオペラ劇場の「バフチサライの泉」を観てきました。ザレマ役にパリ・オペラ座のマリ=アニエス・ジロを迎えての公演です。 かなりざっくりとしたあらすじはこちら。ヒロインは間違いなくマリアなのですが、この公演に限ってはザレマとギレイ汗が主役だったと思います。 まずはザレマですが、とりあえず、衣装がイマイチだったのは残念です。タチヤナ・ヴェチェスロワの舞台写真を参考にしたらしい2幕の衣装はウエストが太く見えてしまい、3幕のクリーム色のてろーんとした衣装もスタイルが悪く見えてしまいます。ですが、そんな衣装にも負けず(笑)、ハレムの他の女性たちを圧倒する存在感はさすが。ギレイ汗の寵を失ったと嘲笑する他の妻たちを一瞥で黙らせます。 ギレイ汗が連れ帰ってきたマリアに嫉妬して彼女を刺し殺す、ギレイ汗のかつての寵姫として、悪役としてみなされがちな役ですが、あまり悪女には見えませんでした。ギレイ汗の帰還後、自分に気のなさそうな汗の態度に、私の容色衰えたのかしら??と不安そうにするところだったり、ギレイ汗にぶつかる必死さは、奸計とは無縁そうです。 個人的には、汗に詰め寄るソロよりも、マリアに詰め寄るソロの方にぐっときました。夜、マリアの寝室に忍び込むのですが、当のマリアは突然の来訪者に喜んでいて、自分は恋敵でさえないのだというみじめさ、行き場のない怒りや悲しみをマリアにぶつけずにはいられない気持ちが伝わってきました。一度マリアに短剣をふりかざして結局殺すのをやめたところでギレイ汗が駆けつけて乱入したのでカッとなって刺した、というかんじでしょうか。処刑される場面でも、最後の最後までギレイ汗の恩赦を期待して、そして絶望しながら城壁の外に突き落とされるところは可哀そうでした。 と一幕はマリアが主役、ニ幕はザレマが主役っぽいのですが、三幕はギレイ汗が主役っぽいです。マラト・ファジェーエフが踊りました。長身のジロとちょうどいいバランスということは、彼もかなりの長身かと思います。舞踊的には大きな見せ場はありませんが、リフトは安定してました。かつて侵略された側のロシアの恨みがこもっているのかなんなのか、自分がマリアの国を攻め滅ぼさなければ…という自責の念からか、戦争を拒絶するようになり、バフチサライの泉という小さな噴水を作り、それを眺めてはマリアとザレマの幻影に苦しむのでした。完。というエンディングです。 この第三幕で、意気消沈するギレイ汗を鼓舞しようとする兵士たちの踊りはブラボーでした。もともと民族舞踊が強いペルミ・バレエなので、会場もここで一番湧いてました。特に将軍を踊ったロマン・タルハロフの力強い踊りは素晴らしかった。 マリアという役どころは、ザレマ、ギレイ汗(見事に鼻毛抜かれてます)二人を狂わす装置として、ひたすら美しく、ひたすら可憐でないといけない、生まれついての素質がものをいう役ですが、ナタリア・モイセーエワはちょっと気が強そうで、はまり役とは言えないかなと思います。 一幕の終わりではギレイ汗につかまってヴェールを剥がれた後、キッと汗を見据えていて、こういう気高さもありだとは思うのですが、三幕の寄る辺なさとはちょっとちくはぐ…。昔マリインスキー劇場で観たドゥムチェンコの、一族郎党と婚約者を目の前で皆殺しにされたショックで茫然自失のまま連れてこられる演技の印象が強いのだと思うのですが。それでも、暗い汗の後宮の一室で、一人マズルカを思い出して踊りかけて打ちひしがれるところは良かったです。
モスクワ5月の公演予定を更新しました。
7月の公演予定を作成しました。 >>>モスクワ >>>ペテルブルク 5月のボリショイ劇場のキャストを追加しました。また、7月の公演予定も、取り急ぎオペラハウスのみですが作成しました。そろそろ、シーズン閉幕が見えてくる時期ですが、7月前半のマリインスキー劇場は白夜祭で大賑わいです。ディアナ・ヴィシニョーワが2晩連続で全幕「ロミオとジュリエット」を踊るというチャレンジャーな予定も組まれています。また、ミハイロフスキー劇場では、7月の公演の開演時間が19:30になっているので、鑑賞をご予定の方はお気を付け下さい。 個人的には、7月17日に、今シーズンでの引退を表明しているボリショイ・バレエのソリスト、岩田守弘さんのガラ・コンサートが予定されているのが感慨深いです。あまりボリショイ劇場でのアデュー公演を聞いたことがないので珍しいなと思いました。
基本的に毎年5月にボリショイ劇場でブノワ賞授賞式が行われていますが、あわせて、過去の受賞者たちを招待したガラ・コンサートも開催されています。今年は5月23日に開催されますが、この詳細がブノワ賞のオフィシャルHPで発表されていましたので、ご紹介します。
http://benois.theatre.ru/english/massmedia/news/ 演目はロシア語のページにのみ記載されています。 http://benois.theatre.ru/massmedia/news/ 「病めるばら」(振付:ローラン・プティ) ルシア・ラカッラ(ミュンヘン・バレエ) マーロン・ディノ(ミュンヘン・バレエ) 「Distant Cries」(振付:エドワード・リアン) スヴェトラーナ・ザハロワ(ボリショイ・バレエ) アンドレイ・メルクリエフ(ボリショイ・バレエ) 「作品40」(振付:ジャン=クリストフ・マイヨー) ベルニス・コピエルテス(モンテカルロ・バレエ) クリス・ローランド(モンテカルロ・バレエ) 「マーラー交響曲第三番」(振付:ジョン・ノイマイヤー) エレーヌ・ブシェ(ハンブルク・バレエ) カースティン・ユング(ハンブルク・バレエ) 「ジュエルズ」より”ダイヤモンド”(振付:バランシン) ウリヤナ・ロパートキナ(マリインスキー・バレエ) ダニラ・コルスンツェフ(マリインスキー・バレエ) 「Капли дождя в твоих тёмных глазах」 (直訳すると「君の黒い瞳の滴」という意味です。音楽はステファン・デラトルという方のようです。邦訳が調べてもわからなかったので、原文のまま記載します。) マリ=アニエス・ジロ(パリ・オペラ座バレエ) 「シルヴィア」(振付:ノイマイヤー) レティシア・プジョル(パリ・オペラ座バレエ) エルヴェ・モロー(パリ・オペラ座バレエ) 「モノ・リサ」(振付:イツィク・ガリリ) フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルド・バレエ) アリシア・アマトリアン(シュツットガルド・バレエ) 「Softly as I Leave You」(振付: ポール・ライトフット&ソル・レオン) ルビナルド・プロンク(USA, オランダ) ドリュー・ジャコビ(USA、オランダ) 「マラガ」(振付:フェルナンド・ロメロ) フェルナンド・ロメロ(スペイン) 「(不明)」 ※ショパンの音楽を使った自作を踊るそうです。 ワン・ディ(中国)
鬼才ボリス・エイフマンが率いる世界的にも有名なモダン・ダンス・カンパニー「エイフマン・バレエ」が、5月にモスクワで、7月にサンクト・ペテルブルクで、それぞれ以下の通り公演を行います。
http://www.eifmanballet.ru/en/schedule/54 ■モスクワ公演(ボリショイ劇場新館) 5月24日(木)19:00~「ロダン」(新制作) 5月25日(金)19:00~「ロダン」(新制作) ■サンクト・ペテルブルク公演(アレクサンドリンスキー劇場) 7月15日(日)20:00~「オネーギン」 7月17日(火)20:00~「ロダン」(新制作) 7月19日(木)20:00~「ロダン」(新制作) 「ロダン」は先日ペテルブルクで抜粋を観て、全幕で観たいなと思いました(その時の感想はこちら)。また、カンパニーのyoutube公式チャンネルで動画が視聴可能です。サン=サーンスの音楽が印象的です。 http://www.youtube.com/watch?v=jqh3Nwd6Wcs&feature=related
サンクト・ペテルブルク5月の公演予定を更新しました。
相変わらず、なかなか更新できずにいます。夏の公演予定も出てくる時期ですが、取り急ぎ、そろそろ5月のオペラハウス以外の公演情報を追加しました。 サンクト・ペテルブルクの5月のキャスト情報を追加しました。5月25日から白夜祭ですが、それ以前から、5月のマリインスキー劇場はキャストが結構豪華だなあという気がします。 また、5~6月はペルミの「ディアギレフ・フェスティバル」、ヌレエフ記念国際クラシック・バレエ・フェスティバル(ほぼ同名ですが、カザンとウファで別々に開催されています)など、あちこちの劇場でフェスティバルが開催されています。ブログで随時ご紹介しておりますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
エカテリンブルクのミュージカル・コメディ劇場に設置されているコンテンポラリー・ダンスのカンパニー、です。セルゲイ・スミルノフが率いています。ロシアで最も権威があるといわれる「ゴールデン・マスク賞」にノミネートされてのモスクワ公演です。
カンパニーの名前がエキセントリックなので、いったいどんなキワモノかと思いきや、中世音楽に乗せて無機質に踊るクールな作品でした。衣装はパンクでしたが(笑)8人構成で50分くらいでした。 キャスター付きの椅子にのってつぃ~ん、つぃ~んとダンサーが現れたり、長縄のようなものをもって踊るところでは、一本一本縄が増えていったり、ダンサーの体にぐるぐるからまったり、という感じで作品が展開します。こういう小道具含め、ダンス自体はコンテンポラリーなのですが、激しい感情は見せずに淡々と踊ります。会場で配られていたパンフレットでは、評論家に「神秘的」と評価されていましたが、私も同じように感じました。無機質を徹底することで、逆に物言いたげに見えるのはなんででしょう。 いよいよクライマックス、で、幕がしずしずとおり始めた瞬間、客席からピロピロピロと携帯電話の着信音が響き渡りました。しかも全く鳴りやむ気配がなく、そして今まさに暗転、という瞬間に「今劇場だから」と言ってブツッと電話を切ったおばさん…タイミングが絶妙すぎて演出の一部かと思いました(笑) 上記の劇場名にもリンクを貼りましたが、最近のロシアのコンテンポラリーにご興味がある方のために、もう一つリンクを張っておきます(残念ながら、ロシア語のみなのですが…) http://www.expert-ural.com/1-439-9010/
5月30日~6月7日まで、ウファにあるバシキール国立劇場で第18回ヌレエフ記念国際バレエ・フェスティバルが開催されます(カザンで開催されるフェスティバルとは別物)。今年は結構豪華です。
http://www.bashopera.ru/newsinfo.517.html 5月30日(水)、31日(木)「海賊」(新制作) グリゴロヴィッチ版 6月2日(土)「ジゼル」 サビーナ・ヤパーロワ(ミハイロフスキー・バレエ) イリダール・メニャポフ(バシキール国立バレエ) 6月3日(日)「白鳥の湖」 イーゴリ・コルプ(マリインスキー・バレエ) アナスタシア・コレゴワ(マリインスキー・バレエ) 6月4日(月)「ガラ・コンサート」 コンサート・カンパニー<ソトルドニーチェストヴォ>と、ダンスの国際連盟が企画するロシア・バレエのガラ・コンサートとのことです。国際コンクールで入賞している<スリフキ>という若手カンパニーが出演するそうですが、詳細は不明です。 6月5日(火)「バヤデルカ」 リュドミラ・コノヴァロワ(ウィーン国立バレエ) ドミトリー・グダーノフ(ボリショイ・バレエ) 6月6日(水)「ドン・キホーテ」 ナタリア・マツァーク(キエフ・バレエ) デニス・ニェダク(キエフ・バレエ) アンドレイ・メルクリエフ(ボリショイ・バレエ) 6月7日(木)「ガラ・コンサート」 エリサ・カリッロ・カブレラ(ベルリン国立バレエ) ミハイル・カニスキン(ベルリン国立バレエ) ディヌ・タマズラカル(ベルリン国立バレエ) リュドミラ・コノヴァロワ(ウィーン国立バレエ) ドミトリー・グダーノフ(ボリショイ・バレエ) カオリ・コイケ(クレムリン・バレエ) アナスタシア・ペルシェンコーワ(モスクワ音楽劇場バレエ) スタニスラフ・ブハラエフ(モスクワ音楽劇場バレエ) ミハイル・シヴァコフ(ミハイロフスキー・バレエ) サビーナ・ヤパーロワ(ミハイロフスキー・バレエ) イーゴリ・コルプ(マリインスキー・バレエ) オクサーナ・スコリク(マリインスキー・バレエ) ナタリア・マツァーク(キエフ・バレエ) デニス・ニェダク(キエフ・バレエ) アンドレイ・メルクリエフ(ボリショイ・バレエ)
1年おきにペルミで開催されていた「ディアギレフ・シーズン」ですが、今回から「ディアギレフ・フェスティバル」に名前を改めて毎年開催になりました。まだゲストを含め、キャスト情報がほとんど出ていないのですが、日程のみご紹介します。また、このフェスティバルはペルミの色々な劇場、コンサート・ホールを使って公演を行うのですが、その分公演が多いので、ここではペルミ国立劇場での公演のみ記載します。
ロシア語ですが、全体のスケジュールはこちら。 http://operatheatre.perm.ru/upload/pages/153/DF_Schedule.pdf 5月18日(金)19:00~「フェスティバル開幕コンサート」 第一部「ロココの主題による変奏曲」(チャイコフスキー) アレクセイ・ミロシュニチェンコによるコンテンポラリー作品 第二部「ペトルーシュカ」(ストラヴィンスキー) ニコロ・フォンテによるコンテンポラリー作品 5月19日(土)20:00~オペラ「人間の声」 第一部「 (ジャン・コクトー脚本とのことですが、定訳がわかりませんでした。ご存じの方、ご指摘いただければ幸いです。) 5/3 「冷淡な美男子」の邦題で映画化されているとの指摘をいただいたので、修正させていただきます。出演:エレーナ・モロソヴァ 第二部「人間の声」(プーランク) 指揮:オリヴィエ・キュアンデ 出演:ユリア・コルパチョワ 5月20日(日)17:00~バレエ「バフチサライの泉」 出演:マリ=アニエス・ジロ(ザレマ役) 5月21日(月)20:00~オペラ「メデア・マテリアル」 (ハイナー・ミュラーの戯曲をパスカル・デュサパンがオペラ化した作品とのこと) 出演:ナデジダ・クチェール 5月22日(火)19:00~ドラマ「イオカステ」 出演:ソフィア・ヒル 5月23日(水)18:00~ドラマ「砂漠」 (カルロ・ミケルシュテッターの戯曲による) 出演:パオロ・ムツィオ 5月24日(木)20:00~バレエ「ディアギレフの方へ」 「ジェズアルドのための記念碑」(ストラヴィンスキー音楽、バランシン振付) 「室内楽音楽第二番」(ヒンデミット音楽、バランシン振付) 「道化師」(プロコフィエフ音楽、ミロシュニチェンコ振付) 5月26日(土)19:00~「セルゲイ・ディアギレフ賞授賞式」 5月26日(土)20:00~オペラ「チャップリン・オペラ」 5月27日(日)19:00~「フェスティバル閉幕コンサート」 ストラヴィンスキー:「火の鳥」 ブラームス:ピア協奏曲第一番 プロコフィエフ:「シンデレラ」より 指揮:テオドール・クレンツィス ピアノ:アレクセイ・リュビーモフ
先日日程のみご紹介した、カザンで5月15日~27日まで開催される第25回ヌレエフ記念国際クラシック・バレエ・フェスティバルのキャストが発表されましたので、ご紹介します。
http://www.kazan-opera.ru/afisha/?arrFilter_pf%5BDATE%5D=2012-05&set_filter=%D4%E8%EB%FC%F2%F0&set_filter=Y 所属を記載していないダンサーはタタール国立バレエのダンサーです。 なお、クリスチーナ・アンドレ-エワとオレグ・イヴェンコはつい先日のペルミ国際バレエ・コンクールで入賞しています。 5月15日(火)、16日(水) 18:00~「スパルタクス」 スパルタクス:ミハイル・ティマエフorアレクサンドル・オマール(ミハイロフスキー劇場) クラッスス:ルスラン・サヴジェーノフorヌルラン・カネトフ クラウディア:アレクサンドラ・スロジェーエワorアレクサンドラ・エラギナ リヴィア:クリスチーナ・アンドレーエワ 5月17日(木)18:00~「ジゼル」 ジゼル:アナイス・チャレンダード(ENB) アルベルト:ジョセフ・ヴァルガ(オランダ国立バレエ) ミルタ:オリガ・シズィフ(モスクワ音楽劇場バレエ) 5月18日(金)18:00~「海賊」 メド―ラ:エカテリーナ・コンダウーロワ(マリインスキー・バレエ) コンラッド:コンスタンチン・スヴェーレフ(マリインスキー・バレエ) アリ:ルスラン・サヴジェーノフ ビルバント:アルチョム・ベーロフ 5月20日(土)18:00~「白鳥の湖」 オデット/オディール:アンナ・ツィガンコワ(オランダ国立バレエ) マシュー・ゴールディング(オランダ国立バレエ) 5月21日(月)18:00~「シュラレー」 シュユンビケ:エレーナ・エフセーエワ(マリインスキー・バレエ) ブィルティール:アンドレイ・エルマコフ(マリインスキー・バレエ) シュラレー:オレグ・イヴェンコ 5月22日(火)18:00~「ドン・キホーテ」 キトリ:クリスチーナ・クレトワ(ボリショイ・バレエ) バジル:ミハイル・ロブヒン(ボリショイ・バレエ) エスパーダ:ゲオルギー・スミレフスキ(モスクワ音楽劇場バレエ) 街の踊り子:エリカ・ミキルティチェワ(モスクワ音楽劇場バレエ) ※なお、なぜかこの日の指揮のみアンドレイ・アニハーノフです。 5月23日(水)18:00~「アニュータ」 アニュータ:クリスチーナ・クレトワ(ボリショイ・バレエ) モデスト・アレクセーヴィッチ:ルスラン・サヴジェーノフ ピョートル・レオンチエビッチ:エゴール・シマチェフ(ボリショイ・バレエ) 学生;イワン・アレクセーエフ(ボリショイ・バレエ) 5月26日(土)、27日(日)18:00~「ガラ・コンサート」 詳細未定
19:00開演でしたが、なぜか始まったのは19:30。そしてプログラムがかなり品薄で、会場は暴動寸前でした。こんな公演は何年ぶりでしょうか…(笑) ソ連時代のロシアの伝説的なバレリーナであるナタリア・ドゥジンスカヤを称えるガラで、彼女の活躍した時代の都合上、今では珍しい作品も多く上演されて面白かったです。すみません、一つ一つ感想を書く余裕がないので、特に印象に残った演目(いいパフォーマンスということではありません)のみ書きます。
「ヴェニスの謝肉祭」 エフゲーニヤ・オブラスツォーワ ディヌ・タマズラカル 「せむしの仔馬より”フレスコ”」 アナスタシア・マトヴィエンコ エカテリーナ・オスモルキナ ヴィクトリア・テリョーシキナ アンナ・チホミロワ 「ドン・キホーテ」よりジプシーの踊り ポリーナ・ラッサディナ 「グラン・パ・クラシック」 ソン・ウハン キム・ミンジュン 「メロディー」 ウリヤナ・ロパートキナ マラト・シェミウノフ これはロパートキナの美しさが余すところなく発揮された演目でした。アサフ・メッセレル振付・チャブキアーニ改訂とのことですが、シェミウノフに高々とリフトされて、羽衣のような布を空にはためかしていました。 「ワルツ」 アナスタシア・スタシケヴィッチ ミハイル・ロブヒン チャイコフスキー・パ・ド・ドゥの女性風の衣装をまとったスタシケヴィッチと、白シャツにツータックのベージュのズボンのロブヒンです。さらっと書きましたが、ツータックは強烈でした。サポートに徹する役ですが、こんなにはりきってサポートする人も最近は少ないと思います。ということで好感度上昇しました。 「バヤデルカ」第3幕よりパ・ド・ドゥ アナスタシア・コレゴワ ダニラ・コルスンツェフ 「ディアナとアクテオン」 ヨナ・アコスタ アナスタシア・スタシケヴィッチ アコスタの余裕たっぶりのバットゥリーがすごかったです。 「瀕死の白鳥」 ウラジーミル・マラーホフ マウロ・デ・キャンディア振付のコンテンポラリーです。が腕の動きがなんとも美しい。会場もかなり湧いてました。 「海賊」よりグラン・パ・ド・ドゥ デニス・マトヴィエンコ アナスタシア・マトヴィエンコ 「ウィンナー・ワルツ」 エカテリーナ・オスモルキナ マクシム・ジュージン ヤコブソン振付の、うら若きご令嬢と紳士の愛あふれるやりとり(笑)を描いた作品です。リフトは結構複雑で難しそうでした。 「雷の道」 ソフィア・グメロワ マラト・シェミウノフ カラーエフ音楽、セルゲイエフ振付の作品です。グメロワの髪型がザ・ソ連でした。労働女性!というか、なんだか強そうでした。 「ロダン」 リュボーフィ・アンドレーエワ、オレグ・ガブィシェフ、セルゲイ・ルーネフ これは俄然全幕で観たくなりました。彫刻家ロダンは当然男性なので、アンドレーエワ(女性)が彫刻家を演じているのも気になります。彼女の燃え盛る創造意欲を群舞が表現しているのですが、この群舞の隙間から黒い服の男性(ガヴィシェフ)現れては消えます。そして卓上にルーネフとアンドレーエワがのると、ガヴィシェフがかれらに伸縮性のある黒布をかぶせて、彼らを「ぐにっぐにっ」とこねくりまわします。そして布をぱっと取ると、生ける彫刻となった二人の姿が。まさに彫刻の創造です。 「ドン・キホーテ」 ヴィクトリア・テリョーシキナ イワン・ワシーリエフ
サンクト・ペテルブルク5月の公演予定を更新しました。
旅行が続き、なかなか更新できずにいますが、サンクト・ペテルブルクの5月のオペラハウス以外の公演情報を追加しました。 オペラハウス以外と言いながら、マリインスキー・コンサート・ホールではオペラ、バレエも頻繁に上演されます。当初は、オペラは演奏会形式が多かったのですが、最近はこのコンサートホールに合わせたオペラのプロダクションも増えてきました。特に5月から白夜祭が始まるので、見応え・きごたえがあると思います。 ついこの間までペテルブルクにいたのですが、いまだ未完成のマリインスキー劇場のセカンド・ステージの建設現場を見ると、もうコンサート・ホールがセカンド・ステージでいいんじゃないかという気になってきます(笑) Tags:#その他サンクト・ペテルブルク
2012年5月15日~27日に、カザンのジャリリ記念タタール国立オペラ劇場で国際バレエ・フェスティバルが開催されます。カザンはモスクワから東に800キロ、夜行列車で約10時間、飛行機で約一時間という所にある都市です。また、ロシア連邦内タタールスタンの首都でもあります。例年出演者も豪華ですし、古典バレエを一挙上演ということで、カザンの一大イベントとなっているそうです(ご参考まで、昨年の予定キャストはこちら)。
http://www.kazan-opera.ru/afisha/?arrFilter_pf%5BDATE%5D=2012-05&set_filter=%D4%E8%EB%FC%F2%F0&set_filter=Y 5月15日(火)、16日(水) 18:00~「スパルタクス」 5月17日(木)18:00~「ジゼル」 5月18日(金)18:00~「海賊」 5月20日(土)18:00~「白鳥の湖」 5月21日(月)18:00~「シュラレー」 5月22日(火)18:00~「ドン・キホーテ」 5月23日(水)18:00~「アニュータ」 5月26日(土)、27日(日)18:00~「ガラ・コンサート」 キャスト情報が発表されたらまた情報を追加する予定です。
最近、忙しいのにバレエを観すぎていて感想を書くのが全然追いつかないので一気に書けるものから書いていきます。ということで第一弾(?)はノヴォシビルスク・バレエのモスクワ公演からです。プティ版「カルメン」がゴールデン・マスク賞にノミネートされているので、その審査対象の公演になります。
4月1日にアロンソ版「カルメン組曲」をマリインスキーで観たので、自分の中で勝手にバージョン対決になってしまいました(「アンナ・カレーニナ」も続けて2バージョン観たのですが、感想が追い付いてません…)。えげつないほど押して押して押しまくるアロンソ版と比べて、こちらは出だしの音楽からしてプティらしい軽妙さが漂います。正直、比較のしようがないくらい全然違う演出ですが、特に大きな違いというと、ホセの扱いの大きさと、ショーレビュー的な群舞のための場面が多く用意されているところでょうか。 今回、元々、ホセとカルメンで対等な扱いの演出なのでしょうが、今回はゼレンスキーがホセを踊ったためが、ホセが主役のように見えてしまいました。でも舞台上の主役はどうあれ、物語世界の中心はカルメン以外ありえないのがこの「カルメン」というストーリーの魔力でしょうか。ホセがどれほど熱演しても、最終的に説得力の有無はカルメンの色気次第なんだな、と思いました。 カルメン役のアンナ・ジャロワは、足さばきも的確でよく見ると目力もあるのですが、シャンパンよりも日本酒が似合いそうな、なんというか女将のような雰囲気なのが残念です。 ホセは、財布すられたりするところ原作のホセ像に近いのですが、純朴な兵隊ではなくむしろ不良警官なような。ゼレンスキーは本人比であまり調子は良くないのか、ピルエットの時のアン・ドゥオールが甘い時もあり、ちょっと流している印象を受けました。 以上の「カルメン」は第二部で、第一部は「ショピニアーナ」でした。コールド(群舞)全員に至るまで、衣装のスカート部分がシフォン・ジョーゼットのような生地で、とても優雅な残像を描きます。また、胸元のベージュピンクのコサージュも上品。 新人の頃に何度かノヴォシビルスクで観ていたヴェラ・サヴァンツェワが優雅なお姉さんになっていて嬉しい驚きでした。ロマン・ポルコーヴニコフはつま先がきれいに伸びないのが時々気になりますが、バネのある跳躍はお見事です。実は彼のショピニアーナを観るのは3回目で、最後に跳躍しながらはけていくところが過去二回「うう~ん」だったのですが、今回後方に伸ばした脚がきれいになっていて「おお」と思いました。 という感じで主役二人の成長を実感できてよかったです。この二人以外のソリスト(タチヤナ・ゴロホワ、スヴェトラーナ・スヴィンコ)を含め、ノヴォシビルスクの女の人たちは奥ゆかしさ度の平均値ではロシア・トップだと思います。大変好みです(笑)
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